2018年2月消費統計

幅広い統計と項目で弱い結果

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2018年04月06日

  • 経済調査部 研究員 廣野 洋太
  • 小林 俊介

サマリー

◆2018年2月の家計調査では、実質消費支出が10大費目中9費目で減少した結果、前月比▲1.5%と減少した。また、供給側の商業動態統計はエネルギー価格上昇によって燃料小売業が底上げされた結果、前月比プラスとなったものの、業種別に見ると7業種中6業種が減少している。春節の押し上げや物価上昇の押し上げ効果を割り引けば、実勢としては軟調な結果であったと考えられる。さらに合成指標であるCTI(消費動向指数)においてもミクロ、マクロ双方で前月比減となっており、2月の個人消費は総じて弱い結果であった。

◆2018年2月の家計調査によると、実質消費支出は季節調整済み前月比▲1.5%と2ヶ月ぶりに減少した。実質消費支出の動きを費目別に見ると、10大費目中9費目が前月から減少した。「教養娯楽」(同▲5.3%)、「保健医療」(同▲10.4%)、「食料」(同▲1.6%)が押し下げに寄与した一方で、「交通・通信」(同+3.1%)は増加した。

◆2018年2月の商業動態統計を見ると、名目小売販売額は前月比+0.4%と2ヶ月ぶりに増加した。業種別に見ると、「燃料小売業」(同+3.9%)が増加した。一方、他の業種はすべて減少した。特に「機械器具小売業」(同▲5.6%)、「飲食料品小売業」(同▲0.7%)、「自動車小売業」(同▲0.8%)などが全体を押し下げた。

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