サマリー
◆IR推進法案は衆議院の解散により、立法化が2015年の通常国会以降に持ち越しとなった。IR議連はカジノから日本人を除外せずに、入場料の徴収や排除プログラムなどで入場に制限を加える方向性を示している。
◆公営競技は総じて売上が減少しており、市場規模はピーク時の約半分程度の4兆円である。公営くじの売上は概ね横這いで、市場規模は1兆円前後で推移している。参考までにパチンコの市場規模はピーク時の約6割となっている。パチンコは約19兆円という市場規模の大きさから他業界への影響が大きい。
◆サラリーマンの平均給与と公営競技等の売上には高い相関関係がある。平均給与が景気に左右されると仮定すれば、かつて不況に強いといわれていた公営競技等の業界も他の産業と同じく景気に左右されやすいといえる。
◆国内の公営競技、公営くじ及びパチンコ市場の衰退が見込まれる中、カジノの設置が「内需」に与える影響は限定的と考えられる。一方、「外需」に対する影響を考えるにあたっては、主要マーケットと見込まれる中国人観光客の動向や、アジアにおけるカジノビジネスの競合状況に留意する必要がある。
◆カジノビジネスの国際競争が激化するなか、カジノを設置するだけでは差別化にはならない。日本でしか体験できないIRを作り出し、観光地としての魅力を高めることによる相乗効果を創出することが重要である。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
執筆者のおすすめレポート
同じカテゴリの最新レポート
-
地域で影響を増す外国人の社会増減
コロナ禍後の地域の人口動態
2025年07月24日
-
生成AI利活用に関する技術・サービスの動向
基盤モデルなどの最新動向、および全体像・自社事例を解説
2024年07月01日
-
コロナ禍を踏まえた人口動向
出生動向と若年女性人口の移動から見た地方圏人口の今後
2024年03月28日
関連のサービス
最新のレポート・コラム
-
一括取得型自己株式取得(ASR)入門
ASRに関する基本的な事項をQ&A形式で解説
2026年10月16日
-
「次期学習指導要領等に向けた審議まとめ」における金融経済教育に関する記述
金融経済教育関連に限ると、大幅な拡充は行われない方向性か
2026年10月16日
-
日本の長期金利、2035年に5%台の可能性
2035年に3.5~4.2%程度で、海外保有拡大で1%pt超の上乗せも
2026年10月16日
-
なぜ企業は同じ情報を何度も提出しなければならないのか
公的統計のデジタル化を問う①-負担軽減の「効果」
2026年10月16日
-
成長投資の先にあるもの ~AI時代に問われる「組織能力」~
2026年10月16日

