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2021年6月株主総会シーズンの総括と示唆

気候変動に関する株主提案など機関投資家の賛否が分かれる

経営コンサルティング第一部 主任コンサルタント 吉川 英徳

サマリー

◆主要企業500社(TOPIX500採用企業)の2021年6月株主総会シーズン の議決権行使結果における、全議案の平均賛成率は95.9%と前年比0.3%ptの改善となった(図表1)。前年に引き続き大手議決権行使助言会社のISSが経営トップ選任の取締役選任議案におけるROE基準の適用を猶予していることに加え、多くの企業がプライム市場向けのCGコード改訂を見据え独立社外取締役3分の1の確保を進めたこと等により、社内取締役の賛成率が改善したことが寄与したと考える。

◆2021年6月株主総会における特徴的な議案としては、①気候変動に関する株主提案、②バーチャルオンリー株主総会の実施に向けた定款変更議案、③有事導入型の買収防衛策の導入及び対抗措置の発動議案、④政策保有株式を過大に保有する企業の経営トップの取締役選任議案等があった。特に気候変動に関する株主提案については昨年の銀行業に提案された議案ほどは海外機関投資家を中心に支持が広がらなかったものの、国内機関投資家の賛否やその判断理由は分かれており、機関投資家の関心の高さがうかがえる。

◆2022年6月株主総会シーズンに向けた示唆としては、①ISSのROE基準の適用猶予が続くかどうか、②独立社外取締役比率1/3の確保、③気候変動・サステナビリティに関する対応、④バーチャルオンリー株主総会、⑤有事導入型買収防衛策、等がポイントとして考えられる。

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