ミャンマー資本市場へのブロックチェーン技術適用に関する 実証実験の完了について

—新興国の証券市場における優位性を世界で初めて実証—

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2016年10月31日

  • 株式会社大和証券グループ本社
    株式会社大和総研ホールディングス

大和証券グループはミャンマー連邦共和国(以下「ミャンマー」)の資本市場システムを対象としたブロックチェーン技術の実証実験を、2016年9月に完了したことをお知らせいたします。


大和証券グループでは、2016年6月より傘下のシンクタンクである株式会社大和総研ホールディングス(代表取締役社長:草木 頼幸、本社:東京都江東区)が主体となり、ミャンマーのヤンゴン証券取引所並びに現地証券会社を想定し、ブロックチェーン技術の適用を目指した実証実験を行ってきました。(※1)


具体的には、ヤンゴン証券取引所のポスト・トレード業務や各種報告業務にて、顧客資産の管理方法にブロックチェーン技術の適用実験を行ったものです。その結果、本検証の対象範囲とした証券業務において、既存の決済機能と同等のサービスを実現するとともに、証券会社間の振替指示や残高の自動共有、株主名簿作成のリアルタイム化などの業務効率化が実現できることを実証しました。さらには、ブロックチェーン技術が新興国の脆弱なインフラにおいて多くの優位性を持つことが確認できました。一方で、実環境への適用に向けては多くの技術的な課題も明らかになっております。本検証結果はワーキングペーパーとしてまとめ、本日付で公表いたしております。(※2)


大和証券グループでは、ブロックチェーン技術の今後の進展を踏まえつつ、ミャンマーなど新興国だけでなく、日本の金融システムへの適用についても引き続き検討いたします。


大和証券グループは、今後もお客さまへ先進的なサービスを提供すべく、新たな技術に対する積極的な取り組みを進めてまいります。

  1. (※1)2016年6月15日付プレスリリース
     ミャンマー資本市場へのブロックチェーン技術適用に向けた実証実験について
  2. (※2)ワーキングペーパーは下記より閲覧することができます。
     ミャンマーにおけるFinTech実用化に向けて