ミャンマー資本市場へのブロックチェーン技術適用に向けた実証実験について

-ヤンゴン証券取引所をモデルに実証開始-

RSS

2016年06月15日

  • 株式会社大和証券グループ本社
    株式会社大和総研ホールディングス

大和証券グループはミャンマー連邦共和国のヤンゴン証券取引所、並びに現地証券会社を想定したブロックチェーン技術(※1)の実証実験を開始します。


大和証券グループでは、昨今の金融市場における「FinTech(金融と情報技術の融合)」の潮流の中で産み出される先進的な技術やサービスの活用に向けた「金融イノベーション連絡会」を設置し、グループ横断的な検討を進めています。


今回の実証実験はその活動の一環として行うもので、大和証券グループのシンクタンクとして先端技術の研究開発機能を担当する株式会社大和総研ホールディングス(代表取締役社長:草木 頼幸、本社:東京都江東区、以下「大和総研ホールディングス」)が主体となり、FinTechの中核の一つであるブロックチェーン技術の資本市場システムへの適用を目指すものです。


具体的には、ヤンゴン証券取引所にて行われるポスト・トレード業務や各種報告業務をモデルに、顧客資産の管理方法にブロックチェーン技術を活用することで、次世代の金融システム基盤としての適用可能性について評価を行います。実施期間は2016年6月より3ヶ月間を予定しており、同技術の導入にあたっては、コンセンサス・ベイス株式会社(代表:志茂 博、本社:東京都品川区)より協力を得ます。なお、実証実験で有効と判断された技術要素や得られた活用ノウハウについては、ヤンゴン証券取引所や現地証券会社への導入提案だけでなく、広く日本国内における金融システムへの導入・適用を検討します。(※2)


大和総研ホールディングスは、日本取引所グループならびに国営ミャンマー経済銀行とともにヤンゴン証券取引所の設立に携わっており(※3)、この際に培った知見も活かしながら、今回の実証実験に取り組んでまいります。


大和証券グループは、今後もお客様へ先進的なサービスを提供すべく、新たな技術に対する積極的な取り組みを進めてまいります。


(※1)取引履歴などの台帳を、ネットワーク上にある複数のコンピューターで分散して記録・管理する仕組み。参加者がすべてのデータを共有し、相互に承認し合うため、内容の改ざんが極めて難しい。「ビットコイン」など仮想通貨の実現技術として知られるが、それ以外の様々な分野にも適用可能な汎用性を持つ。
(※2)本実証実験は、大和証券グループ内にてミャンマー資本市場を模した仮想環境を別途構築することを前提としており、ミャンマー現地市場に直接影響が及ばない形で実施されるものです。
(※3)2016年3月25日付プレスリリース “「ヤンゴン証券取引所」における取引開始について