新社会人に効く日本経済入門

新社会人に効く日本経済入門

  • 定価:

    925円(税別)

  • 著者:

    原田 泰+大和総研

  • 発行:

    2009年3月30日発行

  • 発行所:

    毎日新聞社

内容

現在の不況では、税収が急減し、雇用対策など財政支出も膨らまざるを得ないので、財政悪化はやむを得ないことだが、長期的には財政をどうすれば良いのだろうか。話題の霞ヶ関「埋蔵金」とは何か。それを使って財政を再建できるのか。また、地球温暖化に日本はどう対応したら良いのだろうか。長期的に日本の生産性を上昇させていくにはどうしたら良いのだろうか。

世界経済を見れば、世界金融危機の出発点だったアメリカはどうなるのだろうか。かつて、世界経済は新興国の発展で、米国経済にかかわりなく成長できるというデカップリング論が流行っていたが、今は聞かれなくなってしまった。本当のところ、新興国はどうなるのだろうか。また、ヨーロッパやユーロはどうなるのだろうか。

「日本経済を読む」第一章と「世界経済を読む」第二章に分けて、本書は、これらの問題を解きほぐしている。

本書は、08年4月から09年3月まで『エコノミスト』に連載した「俗論解剖」の中から、新社会人のための経済入門書として最も相応しいものを集め、現在の状況に適するように加筆修正したものである。

目次

  • 第一章

    日本経済を読む
     1. 世界金融危機の日本経済への影響はなぜ大きいのか?
     2. 「外的ショック」に景気対策は有効か(上)
     3. 「外的ショック」に景気対策は有効か(下)
     4. グローバル化が先進国に所得格差をもたらす?
     5. 雇用問題は「賃金」と「非正規雇用」だけか
     6. 増税阻止に「埋蔵金」活用は有効か
     7. 財政改革は先送りするしかないのか
     8. 株式投資は富裕層のもの?
     9. 物価連動国債は物価を正しく予想しているか
     10. 景気後退で温暖化対策は後退する?
     11. 日本は省エネ先進国だからCO2削減が進まない?
     12. 日本の生産性を上昇させる方法

  • 第二章

    世界経済を読む
     1. 過剰消費のアメリカ経済はどうなるのか
     2. 新興国は世界経済を救えるか?
     3. 中国の高成長は終わったのか?
     4. 中国の「豊富な労働力」は嘘だったのか
     5. 中国の労働契約法は「悪法」か
     6. 「世界の工場」、中国のジレンマ
     7. インドの「巨大人口」は経済を牽引する?
     8. ロシアの通貨安は止まらない?
     9. ブラジルは「資源大国」なのか
     10. 開発途上国のインフレは制御できない?
     11. ユーロ導入は失敗だった?
     12. 「消費好きの英国人、堅実なドイツ人」って本当?
     13. 企業の雇用削減は正しい選択か