平成30年度 インフラ輸出技術利活用検討調査委託事業

  • 地域:全世界

  • テーマ:産業調査

日本企業による食品産業に関するインフラシステムの海外展開等を推進するため、関連する技術のASEAN地域における我が国の優位性や競合国の動向を調査した。その結果を基にそれら技術の優位性の維持・活用に向けた課題や方策などを官民で検討し、その成果を官民関係者で共有した。

【案件概要】

2018年4月から2019年3月の期間に実施された「平成30年度インフラ輸出技術利活用検討調査委託事業」(委託元:農林水産省)に関する業務の目的と内容は以下の通りである。

日本の農林水産・食品分野では、人口減少等により、今後の国内市場の縮小が予測されている。これを受けて日本政府はインフラシステム輸出戦略を打ち出し、日本企業によるインフラシステムの海外展開等を推進しているものの、中国など競合国との競争は容易でない。

農林水産省も日本の食産業の海外進出を支援しているが、日本独自の「強み」を活かすことが課題となっている。また、生産、製造・加工、流通、消費の各段階にわたる複数の技術をパッケージ化することが、インフラシステムの海外輸出には効果的という見解もある。

本事業では、FVCに関連する技術の日本の優位性や競合国の動向を把握し、技術のパッケージ化による効果等を官民で検討・共有することで、食産業関連インフラの輸出推進に貢献することを目的とした。

当調査では既往の文献調査に加え、国内外での聞き取りを実施し、FVCに関連する技術につき、日本企業の優位性と競合国の動向、技術のパッケージ化の可能性等を調査した。主な対象技術は、主日本企業等が既に海外展開している等、日本企業が海外で優位性を持つとされるものに絞った。

また、文献及び聞き取り調査を基に、日本の技術の優位性及びそれらの技術のパッケージ化による効果等を有識者による二度の研究会で検討し、研究会報告書としてまとめた。