ミャンマー国農業・農村開発ツーステップローン事業実施促進支援

  • 地域:ミャンマー

  • テーマ:金融資本市場

ミャンマーの農業分野における労働力不足対策として機械化を促進するため、ミャンマー農業開発銀行(以下、「MADB」という)に対し、機械化に向けた長期高額融資の知識・技能の移転を行った。

【案件概要】

2016年12月から2018年3月の期間に実施された「ミャンマー国農業・農村開発ツーステップローン事業実施促進支援」(調査委託元:国際協力機構<JICA>)に関する調査業務の目的と内容は以下の通りである。

農業はミャンマーの基幹産業であり、就業者の6割以上が農業に従事している。しかし近年は労働者の外国や都市部への移転により農業労働者が不足し、特に収穫期には収穫の遅れと収量の低下が見られる。この問題の克服には農業の機械化が必要だが、農村部の金融の主役を担うMADBは短期少額融資を主要商品としており、機械化に向けた長期高額融資の経験・知見に乏しい。以上の背景を基に、ツーステップローンを通じてMADBに長期資金を提供し、長期融資の知見を提供することで、農業機械化を金融面で支援することが、本事業の目的である。

本事業では、MADB職員と共同作業を行う中で、プロジェクトの目的への理解を深めさせるとともに、実務研修を通じて業務処理能力を向上させ、業務主体としての認識を確立させた。また、本事業独自の業務運営ガイドラインを策定した上、MADB本支店職員向けには、日本等の融資技法を適宜盛り込んだ「融資審査マニュアル」を作成し、それに即した実務演習等を各所で実施する等、長期融資に関連する知識・技能のMADBへの移転を実施し、MADB職員の技能向上を支援した。