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JICAモンゴル資本市場規制・監督能力向上プロジェクト

モンゴル証券取引所は1991年に開業し、20年以上の歴史があるが、近年の新規上場は年に1社程度、年間株式売買代金は数十億円にとどまっており、市場として十分に機能していないのが現状である。理由の一つに投資家から十分な信頼を得ることができていない点が挙げられている。規制の枠組みと監督能力の強化を図ることが市場の信頼回復と市場活性化につながるとの考えに立ち、現地規制当局・取引所・証券業協会に対する技術支援プロジェクトが計画され、大和総研が株式会社日本経済研究所と共同で国際協力機構(JICA)より受託した。

地域:モンゴル テーマ:金融資本市場

2014年11月から2017年9月にかけて、「JICAモンゴル資本市場規制・監督能力向上プロジェクト」を実施した。本件は、モンゴル金融規制委員会(Financial Regulatory Commission: FRC)、モンゴル証券取引所(Mongolian Stock Exchange: MSE)、モンゴル証券業協会(Mongolian Association of Securities Dealers: MASD)を現地カウンターパートとする技術協力プロジェクトであり、モンゴル現地で協議やレクチャー、セミナー開催などを行ったほか、3度にわたって関係者を対象とする本邦研修を行った。
業務内容は以下の5点である。

(1) FRCによる政策委員会運営の改善支援
FRCは、証券・保険・ノンバンクの金融監督機関である。重要な方針決定の場として新たに発足した政策委員会について、日本の知見を提供する形で政策委員会の効果的な運営方法を提言した。成果として、政策委員会のコンセプトペーパーを提出している。

(2) FRCによる証券会社監督手法の改善支援
FRCは証券監督における能力強化を図る上で、リスクベースでの監督手法導入を計画しており、日本の金融庁の協力を得ながら支援を行った。モンゴルの実態に合う形で証券会社のリスクベース監督に関するガイドラインが策定された。

(3) MSEとMASDの自主規制業務支援
MSEとMASDは2015年にFRCから自主規制機関(SRO)として認可された。モンゴルのSROとしてあるべき姿を検討した上で、コンセプトペーパーを作成し、また優先すべき自主規制業務について提言を行った。

(4) 新規上場件数の増加と重複上場の実現支援
MSE上場を希望する企業と面談を行い、コーポレートファイナンスの基礎や資本政策、IR活動など上場企業として理解しておくべき内容について継続的にレクチャーを行った。また、MSEと海外市場に重複上場した例はまだないため、将来の重複上場の可能性に向けて当局は何を準備すべきか、提言を行った。

(5) 投資家教育
投資家が株式投資から遠ざかっている現状があったため、株式投資の基礎知識を広めることが必要と考えられ、投資家教育の支援を行った。Investor Weekというイベントを一般向けに開催したほか、FRCと協力して資本市場基礎テキストをモンゴル語で作成した。

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