上海市政府系シンクタンクと軌道交通・都市開発に関するシンポジウムを開催

~研究成果を共同で発表、関連分野の担当者と意見交換を実施~

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2010年03月17日

  • 株式会社大和総研

株式会社大和総研(東京都、代表者:太田浩司)は、上海市政府系のシンクタンクである「上海市人民政府発展研究センター(以下:発展研究センター)」と2010年2月27日(土)に「軌道交通と新都市開発に関する国際シンポジウム」を上海市内で共催し、日中双方の関連分野の専門家約80名が参加しました。


当シンポジウムでは、両者間で2008年2月より開始した共同研究「日本の経験を生かして上海の軌道交通の運営を周辺地域の発展と連動させるための研究」の成果を発表しました。


日本側の出席者である東京都、東京急行電鉄(株)、都市交通研究家と、上海市側の出席者である上海市都市計画設計院、上海地鉄集団有限公司(上海市エリアの軌道交通運営企業)の担当者・専門家が講演を行いました。また、一部の日系企業の現地法人の担当者及び上海市内の各区域の担当者も本シンポジウムに出席し、軌道交通に関する見方や考え方を交換しました。


シンポジウムでは、上海市の軌道交通ネットワークの現状が紹介され、急速にネットワークが普及すると同時にインフラ面でもより充実化が図られている一方で、軌道交通と連動した都市開発の重要性が指摘されました。双方による積極的な意見交換を経て、日本における、国や地方公共団体による軌道整備支援などの手段や民間鉄道事業者による沿線開発による商業価値向上の手法などが上海市の今後の軌道交通の一層の発展に対して有意義な手本となることが参加者間で認識されました。


【ご参考】

本件でご紹介した共同研究は、上海市人民政府発展研究センター、大和総研と同社の上海現地法人である大和総研(上海)諮詢有限公司(大和総研の100%子会社)の三者が連携して実施しました。関係機関の概要については以下をご参照ください。

  • 上海市人民政府発展研究センター
    上海市人民政府直属の調査研究及び諮問機関。上海の経済社会の発展をめぐる重大な問題に対する研究を実施し、上海市の経済社会の発展に関する報告書作成などの業務も担っています。
  • 株式会社大和総研 経営戦略研究所
    経営戦略に関する提言や情報発信を積極的に展開。主要な研究テーマは、公共経営、企業の社会的責任(CSR)、コーポレートガバナンス、リスクマネジメント等です。交通分野の調査研究にも注力し、2007年に出版した「日本の交通ネットワーク(山重慎二・大和総研経営戦略研究所編著)」は第33回「交通図書賞」(交通協力会と交通新聞社共催、運輸調査局後援)を受賞しました。
  • 大和総研(上海)諮詢有限公司
    2007年に大和総研の100%子会社として上海で開業。大和証券グループの積極的な中国展開に伴い、中国での投資銀行業務支援など、中国でのコンサルティングニーズに対応した活動を展開しています。具体的な業務内容は、中国の業界環境分析や企業分析・評価などの調査業務に加え、事業戦略の策定、提携企業選定支援、環境・省エネ対策支援、産業振興/地域振興支援などのコンサルティング業務です。

<関連資料> ※「経営戦略研究 2010年春季号」掲載
株式会社大和総研・上海市人民政府発展研究センター 共同研究成果発表シンポジウム
「軌道交通と新都市開発に関する日中国際シンポジウム」