
AI技術の進化により、単なるタスクの自動化を超え、自律的に判断し行動する「AIエージェント」が注目を集めています。
従来のAIは指示に基づいた応答を行うことが主流でした。対して、AIエージェントは目標に向かって計画を立て、状況に応じて最適な行動の選択が可能です。
特にビジネスの現場では、業務の効率化だけでなく、迅速な意思決定や高度なデータ活用を支援する存在として、AIエージェントの導入を検討する企業が増えています。
本記事では、AIエージェントの定義、生成AIとの違いや仕組み、ビジネスシーンでの活用事例、導入に向けたステップを解説します。
- AIエージェントとは?
- AIエージェントと生成AIの違い
- AIエージェントが求められる背景
- AIエージェントのメリット
- AIエージェントのレベル
- AIエージェントの未来と技術進化
- AIエージェントのビジネスシーンでの活用例
- AIエージェントのガバナンスの構築方法
- AIエージェントを企業が導入するためのステップ
- AIエージェントの導入に関するご相談は大和総研まで
AIエージェントとは?

AIエージェントの定義
AIエージェントとは、ユーザーが設定した目標に向けて自律的に計画を立て、実行し、環境に適応しながら行動するAIシステムです。
そもそもAIとは、機械が学習や推論を通じて知的なふるまいを行う技術の総称です。その中には、機械学習や深層学習、自然言語処理、画像認識などの技術が含まれます。AIエージェントは、こうした技術を活用して、タスクの実行や意思決定を自動化するAIの応用形態の一つです。生成AIや他のAI技術と連携して機能することが多く見られます。
外部環境から情報を受領し、その情報をもとに判断、実行を繰り返すことで、AIエージェントは環境に適応し、目標を達成するための最適な戦略を継続的に改善していきます。外部環境とはAIエージェントを取り巻く空間や状況であり、物理デバイスのセンサーやWeb API等のインターフェースを通じて収集される、物理的な情報、ユーザーの行動履歴、データベースの情報、他のAIエージェントが持つ情報などが該当します。
AIエージェントの定義は多岐にわたります。特徴も局面ごとに異なるため、適用する領域に応じて議論が必要です。共通する基本要素として、以下の4つが挙げられます。
基本要素 | 内容 |
---|---|
自律性 | 事前のルールに依存せず、環境に応じて判断・行動できる |
目標指向 | 設定されたゴールに向けて最適なプロセスを構築する |
高度な推論 | 複数のデータを活用し、状況に適した意思決定を行う |
外部連携 | APIや他のAIエージェントと協調し、データを活用する |
出所:From LLMs to LLM-based Agents for Software Engineering: A Survey of Current, Challenges and Future をもとに大和総研が作成
AIエージェントは、汎用的な知識能力を持つ大規模言語モデル(以下、LLM)に人間が行うような意思決定プロセスを代行させることで、特別な学習なしに高度で適応性の高い自律エージェントを実現できるのではないかと期待されています。
例えば、企業の営業支援AIエージェントでは、以下のようなプロセスを自律的に実行可能です。
情報収集:CRMシステムや外部環境データから最新の顧客情報を取得
分析・計画:顧客の行動履歴や業界トレンドを分析し、最適な提案を設計
実行・適応:メール送信やフォローアップを自動化し、顧客の反応に応じて調整
このように、AIエージェントは目標達成に向けて「自律的に考え、計画し、適応し続ける」ことが可能です。
AIエージェントと生成AIの違い
AIエージェントと生成AIは、どちらも高度なAI技術に基づいていますが、目的と機能に違いがあります。生成AIは情報を生成するモデルであり、AIエージェントは目標達成を主導するシステムです。
生成AIは、広範なデータからコンテンツを生み出すことを目的とします。対してAIエージェントは、目標を設定し、それを達成するために意思決定を行い、必要な行動を実行するのが目的です。
それぞれの特徴は以下の通りです。
項目 | 生成AI | AIエージェント |
---|---|---|
処理方法 | 基本的に一方向の処理を行い、ユーザーからの入力に対して出力を返す 与えられた情報をもとに新しいコンテンツを生成する |
外部環境との双方向のやり取りを通じて情報を収集する 状況を判断し状況に応じた判断・行動を自律的に行う |
判断基準 | 主に過去のデータや学習したパターンに基づく | 環境からのフィードバックや収集したデータに基づく |
応答の特徴 | 一問一答型の応答をする 入力に対して瞬時に出力を生成する |
繰り返しの意思決定を行う 状況に応じて行動を調整する |
具体例 | ChatGPT Gemini DALL-E2 など |
自律型営業支援AI カスタマーサポートの自動応答システム RPAとの連携AI |
出所:大和総研作成
AIエージェントは、単なる情報生成にとどまらず、目標達成に向けた計画と実行を担うシステムです。 一方で、生成AIは情報・コンテンツの生成・提供が重視されています。
AIエージェントの仕組み
AIエージェントの仕組みを大まかに説明すると、「タスクの作成・管理」、「推論」、「行動」の3ステップを繰り返して目標を達成します。
ステップの流れは、以下の通りです。
ステップ1「タスクの作成・管理」:目標を細かい作業に分解する
例えば、「新製品の市場投入戦略を考える」という目標が設定されたとします。LLMを活用して、以下のようにタスクを分けます。
- 過去5年分の市場動向を調査する
- 競合製品の情報を集める
- 顧客のニーズを分析する
ステップ2「推論」:各タスクをどの方法で実行するのが最適かを考える
例えば「競合製品の情報を集める」タスクに対しては、以下のような適切な手段を選択します。 - 公式サイトやECサイトで価格や機能を調べる - 業界レポートをチェックする - SNSの口コミを分析する
ステップ3「行動」:決めた方法で実行する
- ステップ2で導き出した方法を計画通りに実行します。
AIエージェントは「タスクの作成・管理 → 推論 → 実行」のサイクルを、必要に応じて柔軟に繰り返します。こうした仕組みで、目標に向かって自律的に最適なアクションを積み重ねていくのがAIエージェントの特徴です。
AIエージェントが求められる背景

- LLMが飛躍的に進化
- AIの一般利用が拡大し、エージェント型の需要が増加
- 技術競争が進み、AIエージェントの活用が現実的に
- 深刻化する労働力不足と業務の自動化ニーズの高まり
- 変化の激しい外部環境での迅速な意思決定と対応力向上
詳しく見ていきましょう。
LLMが飛躍的に進化
2025年現在、LLMの進化により、AIエージェントの実用化が加速しています。
以前のLLMは、AIエージェントとしての活用には限界があり、実用レベルには至っていませんでした。例えば、GPT-4登場(2023年)時点でのAIエージェントの課題として挙げられていたのが「計画精度の低さ」「多段推論の複雑化」「処理の長時間化」です。2025年現在では各々の課題は以下の記載のように対応が進んできています。
- 計画精度の低さの改善
- 多段推論の複雑化の改
- 処理の長時間化の改善(速度向上)
詳しく解説します。
1.計画精度の低さの改善
近年のLLMでは計画精度の向上が見られます。例えば、2025年にはリーズニングモデルやハードウェアアクセラレーターが進化しました。
リーズニングモデルの進化: 従来のAIモデルは単純なパターン認識に依存していたが、深い分析や考察を行うリーズニングモデルが急速に進化。特に、マルチステップの論理推論や、外部知識を参照しながら結論を導く能力が強化され、従来のLLM(大規模言語モデル)に比べて、より正確な回答を生成できるようになった。
ハードウェアアクセラレーターの進化: AI推論の処理時間を短縮しつつ、精度を向上させるために、専用ハードウェアの開発が進んだ。特に、TPU(Tensor Processing Unit)や専用AIチップの性能向上により、より高度な推論がリアルタイムで実行可能になった。また、低消費電力で高性能なエッジAIデバイスも開発され、クラウドに依存しない推論環境が整備された。
2.多段推論の複雑化の改善
多段推論とは、複雑な問題を段階的に分解しながら推論を進める能力のことです。LLMの多段推論精度を向上させるため、以下の技術が発展しました。
自己反映(Self-Reflection): モデル自身が推論の過程を振り返り、誤りを修正しながら回答の精度を高める。
ツール使用の最適化: 外部APIやデータベースと連携し、リアルタイムで情報を取得・更新しながら推論を行う。
思考の連鎖(Chain-of-Thought, CoT): 複雑な問題を分割して段階的に推論する技術の進化。
ファインチューニングとRAG(Retrieval-Augmented Generation): 特定のドメイン知識に基づく精度の高い回答を生成。
3.処理の長時間化の改善(速度向上)
LLMの推論速度向上には、以下の技術が貢献しています。
GPUをはじめとする計算資源の大型化: H100、A100などの高性能GPUの活用により、並列処理が強化され、大規模モデルの推論速度が向上。
蒸留(Distillation)と量子化(Quantization): あるベースモデルから別のモデルを作成する技術が発展し、要件に合わせた精度と速度のコントロールが可能になった。
Mixture of Experts(MoE): 必要な部分のネットワークのみを動作させ、計算資源の最適化を実現。
ハードウェアアクセラレーション: TPU、FPGA、ASICなどの専用チップの導入により、推論処理を大幅に高速化。
メモリ最適化と分散処理: モデルのパラメータを複数のサーバーに分散することで、大規模な推論処理の負荷を軽減。
これらLLMの進化がAIエージェントの課題を克服し、より高度なタスク実行が可能な時代へと移行しています。
さらには、2025年にかけてComputerUse(AIがPCを操作できる技術) やマルチモーダルAI(テキスト・画像・音声の統合)が発展しました。エージェントがより人間の知覚に近い形で状況判断し、適切なタスク管理・実行を行えるようになったのです。
AIの一般利用が拡大し、エージェント型の需要が増加
2025年3月時点では、AIの一般利用が拡大し、エージェント型の需要が増加しています。
2022年にOpenAIがChatGPTを公開したことが大きな転機となり、AI技術の普及が加速しました。しかし、従来のチャット型AIは「指示を受けて応答するだけ」にとどまり、業務の完全自動化には限界がありました。
2024年後半からエージェント型AIへの移行が本格化し、AIが自律的にタスクを遂行する技術が発表されています。
- 2024年10月 Anthropic「Claude 3.5 Sonnet」
PCの画面を認識し、操作できる「Computer Use」機能を搭載
- 2024年12月 Google「Gemini 2.0」
テキスト・画像・音声を組み合わせて処理できるマルチモーダルAIとして、エージェント型AIの実用化を強化
また、Microsoftの「Copilot PC」など、自律的に作業を進めるAIを搭載した製品が登場し、企業だけでなく一般ユーザーの間でも活用が進んでいます。
この流れにより、AIは単なるアシスタントではなく「状況を理解し、適切な判断を下し、行動する存在」へと進化しています。
技術競争が進み、AIエージェントの活用が現実的に
2024年後半からAIエージェント技術の進化が加速し、クラウド技術を基盤としたビジネスモデルで事業を展開する各社が、競争を繰り広げるようになりました。特にOpenAIの「Operator」の発表により、AIエージェントが実際に業務を代行する時代が本格化しています。
各社は、AIをより高度なタスクに適用するため、従来の「対話型AI」から「自律的に作業を遂行するAIエージェント」へと技術の方向性をシフトさせています。
- 2024年12月3日 AWS「Amazon Bedrock」 マルチエージェントコラボレーションのサポートを開始
参考:Amazon Bedrock がマルチエージェントコラボレーションのサポートを開始 - AWS
- 2025年1月23日 AWS「Amazon Bedrock Flows」 Flowsのエージェントノードにおけるマルチターンの会話サポートのプレビューが利用可能に
参考:Amazon Bedrock Flows がマルチターンの会話サポートのプレビューを発表 - AWS
- 2025年1月23日 OpenAI「Operator」 AIがWebブラウザを介して作業を実行するエージェントを発表
参考:Introducing Operator | OpenAI
- 2025年1月29日 Salesforce「Agentforce 2.0」 外部APIとの連携を強化し、Slackからの利用も可能に
参考:Salesforce、「Agentforce in Slack」の国内提供開始を発表 - Salesforce
2025年現在、優れた機能が次々と展開されてきており、AIエージェント技術を実際に業務やシステムに導入する動きも加速しています。
労働力不足が深刻化し、業務の自動化ニーズが拡大
日本では少子高齢化の進行により労働力人口の拡大は限界を迎えており、企業は業務の自動化を進める必要に迫られています。
総務省の推計によると、日本の生産年齢人口(15〜64歳)は、2020年の7,509万人から、団塊のジュニア世代が65歳となる2050年には5,275万人(2020年比で29.75%%減)にまで減少する と発表されています。
引用: 我が国の人口について|厚生労働省
労働力不足の課題を解決する手段として、AIエージェントを活用した次のような業務の自動化が注目されています。
バックオフィス業務: データ入力、スケジュール調整、報告書作成など
24時間対応のカスタマーサポート: 問い合わせ対応、FAQ案内、予約受付など
労働力不足が進む中、AIエージェントは業務の自動化を推進し、企業の生産性向上を支える重要な存在です。今後、より多くの企業でAIエージェントの導入が進み、活用が一般化していくと考えられます。
企業は市場の変化に対して、迅速な対応と戦略的な経営判断が可能となります。
AIエージェントのメリット

業務の自律化と負担軽減
意思決定の迅速化と精度向上
業務プロセスへの柔軟な統合
業務の自律化と負担軽減
AIエージェントは、単なる業務の自動化にとどまらず、状況を判断し、適切な対応を自律的に実行できます。これにより、作業の削減だけでなく、業務全体の最適化が可能です。
主な活用例:
動的な業務調整: タスクの優先順位をリアルタイムで判断し、適切なリソース配分を実施。
マルチエージェント連携: システムを統合し、営業と物流の調整などを自動化。
プロアクティブな業務遂行: 市場状況や業務の進捗を分析し、次のアクションを自律的に決定。
これにより、柔軟な対応と業務全体の効率化が実現します。
意思決定の迅速化と精度向上
AIエージェントは、データ分析だけでなく、判断と実行を組み合わせることで、意思決定プロセスを効率化します。
主な強み:
自己学習と適応: 過去の判断を分析し、精度を向上。
組織全体のデータ統合: 各部署の情報を横断的に分析し、最適な決定を提案。
リアルタイム対応: 外部環境の変化に応じ、価格調整や広告戦略を即座に変更。
AIエージェントは戦略レベルの意思決定を支援し、実行可能なアクションを提供します。
業務プロセスへの柔軟な統合
AIエージェントは、特定の用途への適用にとどまらず、企業の業務フローに深く統合され、継続的に適応します。
活用ポイント:
複雑な業務の統合管理: 営業から受発注、物流までのプロセスを一貫管理。
エージェント連携による最適化: 顧客対応から社内調整まで、複数のAIエージェントが連携し業務を最適化。
業務プロセス変更への適合:新しい業務プロセス、パターンが出てきた際の適用が容易。
AIエージェントは、単なるツールではなく、組織のパフォーマンス向上を支える存在となります。
AIエージェントのレベル
LLMを基盤としたAIシステムは、LLMの出力をコードに統合することが前提となります。その際、LLM入力がコードのワークフローに与える影響の度合いが、AIエージェントのレベルを決定します。
このレベルは、AIエージェントの機能や能力を評価するための重要な指標です。タスクの実行や意思決定を自律的に行う能力を持ち、さまざまな業務に応じて異なるレベルに分類されます。
以下は、AIタスクに特化したライブラリやモデルを提供するオープンソースプラットフォームの「huggingface」内にある記事『Join the Hugging Face community』でランク付けされたAIエージェントのレベルです。このレベル分けに関して、大和総研の視点で解説をしていきます。
Agency Level | Description | Example Pattern |
---|---|---|
☆☆☆ | LLM output has no impact on program flow | Simple Processor |
★☆☆ | LLM output determines an if/else switch | Router |
★★☆ | LLM output determines function execution | Tool Caller |
★★★ | LLM output controls iteration and program continuation | Multi-step Agent |
★★★ | One agentic workflow can start another agentic workflow | Multi-Agent |
出所:Join the Hugging Face community│Hugging Face
レベル1: シンプルプロセッサー
AIエージェントの最も基本的なレベルです。このレベルでは、単純にLLM(大規模言語モデル)をコールして、その出力を利用するのみの仕組みとなっています。ユーザーからの入力に対してLLMが回答を生成しますが、その出力結果がプログラムの実行フローに影響を与えることはありません。
具体例としては、チャットボットのような単純な質問応答システムが挙げられます。ユーザーの質問に対して回答を返すものの、その回答に基づいて次のアクションを自律的に決定したり、他のツールと連携したりする機能は持ちません。このレベルは操作が単純である一方、複雑なタスクへの対応や状況に応じた適応能力には限界があります。
レベル2: ルーター
ルーターは、データを異なるネットワーク間で中継する役割を果たします。
このレベルでは、LLMの出力結果がプログラム内のif/else分岐の判断に利用されます。つまり、LLMからの回答に基づいて、あらかじめ定義されたワークフローのどの分岐(AまたはB)に進むかが決定されるだけの仕組みです。
例えば、顧客の問い合わせ内容がテクニカルサポートに関するものか、請求関連のものかをLLMが判断し、それに応じて異なる定義済みのワークフローに振り分けるシステムが該当します。LLMの出力が条件分岐のトリガーとなりますが、この段階ではデータを他のシステムに中継したり、ツールを呼び出したりする機能はまだありません。
このレベルでは、入力に対して単純な判断を行えますが、その判断は予め設計されたルールの範囲内に限定されています。
レベル3: ツールコーラー
ツールコーラーは、特定のタスクを実行するためのツールを提供する役割を持ちます。レベル3では、LLMの出力結果に基づいて特定のツール(関数やAPI)の呼び出しを決定し、さらにその呼び出し引数も動的に設定できるようになります。
LLMが入力内容を解析した結果によって、どのツールを使うか、そのツールにどのようなパラメータを渡すかが変わります。例えば、ユーザーの質問内容に応じて、天気APIを呼び出すか、検索エンジンを使うか、カレンダーアプリにアクセスするかを判断し、適切な引数とともに実行できます。
このレベルの特徴として、以下の機能が可能になります:
ツールの動的選択: 状況に応じて最適なツールを選択できる
パラメータの動的設定: ツール呼び出し時の引数を状況に合わせて設定できる
基本的なエージェント間連携: 複数のシンプルなエージェントが協力して作業を行える
例えば、顧客サポートのAIが、質問内容に応じて商品データベース、注文履歴システム、配送状況追跡ツールなどを適切に呼び出し、必要な情報を取得して回答を生成するといった使い方ができます。
このレベルにより、AIエージェントは単純な質問応答や条件分岐を超えて、外部ツールと連携した実用的なタスク処理が可能になります。
レベル4: マルチステップエージェント
マルチステップエージェントは、複数のステップを経てタスクを完了する能力を持つエージェントです。レベル4の特徴は、ゴールへの到達を自律的に判断し、必要に応じてループを終了する能力を持つことです。
レベル3までのAIエージェントでは、実行するステップ数が事前に固定されていましたが、レベル4では状況に応じて可変的なステップ数でタスクを完了できるようになります。LLMの出力が繰り返し処理(ループ)の継続または終了を制御し、目標達成の判断も行います。
AIエージェントのレベルにおいて、マルチステップエージェントの観点は以下のように関連します。
プロセスの分割
マルチステップエージェントは、複雑なタスクを小さなステップに分割し、それぞれのステップを効率的に処理する能力を持ちます。これにより、全体のタスクを迅速に完了することが可能になります。タスクが完了したかどうかも自律的に判断できます。
動的な適応
マルチステップエージェントは、状況に応じて動的に適応し、必要に応じてプロセスを調整する能力を持つため、より高い自律性を示します。前のステップの結果を評価し、次のアクションの調整もできます。
レベル5: 高度なマルチエージェント
マルチエージェントシステムは、複数のAIエージェントが協力して問題解決を行うシステムです。AIエージェントのレベルにおいて、マルチエージェントの観点は以下のように関連します。
協調的なタスク遂行
マルチエージェントシステムでは、各エージェントが異なる役割を持ち、情報を共有しながら協力してタスクを遂行します。これにより、複雑な問題に対してより効果的な解決策を見出すことができます。
自律性の向上
各エージェントが自律的に判断し行動することで、全体のシステムがより効率的に機能します。マルチエージェントシステムは、個々のAIエージェントの能力を最大限に活用することが求められます。
AIエージェントの未来と技術進化

ここでは、以下の視点でAIエージェントの進化と今後の展望について解説します。
- マルチエージェントシステムの活用
- 自律型AIエージェントの進化
マルチエージェントシステムの活用
マルチエージェントシステムは、複数のAIエージェントが相互に連携し、業務効率化や高度な分析を実現する技術です。 従来の生成AIでは対応が難しかった複雑な業務プロセスも、マルチエージェントシステムによって自律的に処理できるようになります。
次の2つの活用事例が、マルチエージェントシステムの発展を示しています。
・AIエージェント同士の協調による業務自動化:
2025年以降、複数のAIエージェントが専門領域ごとに連携し、一部の業務を完全に自動化する事例が増加。 アドバイザリー業務やカスタマーサポート、ドキュメント処理の分業・統合。
・リアルタイムデータ分析の高度化:
マルチエージェントシステムの活用で、変化する状況に応じたリアルタイムな分析、および適切な戦略・対処方法の立案が高度化。 特に金融・医療・物流業界で、動的なリスク評価や最適ルート選定などへの応用が進む。
マルチエージェントシステムの発展を経て、AIエージェントは単独のタスク処理から、相互連携による高度な業務に対応するまでに進化しています。2030年頃には、より高度な自律的意思決定や、新しい顧客体験の創出が実現すると見込まれます。
AIエージェントの進化
AIエージェントの基本要素である「自律性」が進化しています。最新のAIエージェントは、状況を認識し、最適な手段を選択しながら業務の遂行が可能です。
次の2つの事例がAIエージェントの進化を示しています。
・業務の完全自動化の実現:
2025年にOpenAIが発表した「Operator」は、Webブラウザを介してタスクを実行し、ユーザーの指示なしに業務を進める機能を搭載。事務作業やデータ収集などの単純業務が完全自動化されつつある。
・複雑な意思決定のサポート:
Salesforceの「Agentforce 2.0」は、ユーザーの問い合わせ内容を解析し、最適な業務プロセスを自動で判断・実行できるAIエージェントとして進化。カスタマーサポートやマーケティング業務での活用が進んでいる。
AIエージェントの進化により、単純な業務の自動化から、高度な意思決定のサポートまで実現できるようになります。
AIエージェントのビジネスシーンでの活用例

本章では、具体的な活用例を挙げながら、AIエージェントがどのようにビジネスの現場で役立つのかを解説します。
以下の項目において、現在の活用例(2024年末~2026年)と今後の予想(2030年以降の予想)を紹介します。
- カスタマーサポートの自動化
- 事務作業の効率化
- 営業向けAIアシスタント
- 新規分野の可能性
なお、今後の予想はマルチエージェントシステムの活用で言及した「より高度な自律的意思決定」と「新しい顧客体験の創出」の観点を踏まえて説明します。この発展により、単なる効率化や自動化を超えた、高度な自律的判断と革新的な顧客体験が実現されることが期待されます。
カスタマーサポートの自動化
AIエージェントは、カスタマーサポート業務を効率化するのに加え、より高度な顧客対応が可能です。現在はチャットボットによる基本対応が主流です。
これは先述した「シンプルプロセッサー」または「ルーター」のレベルに分類されます。前者が事前に設定されたFAQやスクリプトに沿って応答するシンプルなチャットボットで、後者は入力内容を分類し、適切な対応先に振り分けることが可能です。
今後はAIエージェント同士の連携による複雑な対応の自動化が進むと予測されています。
現在の活用例(2024年末〜2026年)
チャットボットの自動応答により、顧客対応の迅速化と人的リソースの削減が実現
AIを活用したチャットボットの導入で、問い合わせの一次対応を自動化し、オペレーターの負担を軽減
参考:人工知能(AI)技術を活用したチャットボットの導入 | 大和総研
今後の進化(2030年以降の予想)
AIエージェント同士が連携し、より高度な顧客対応が可能に。顧客の感情状態や過去履歴、状況の複雑さを総合的に判断し、例外的なケースでも独自に解決策を考案・実行。エスカレーションの必要性も自ら判断
初期版AGI(汎用人工知能)との連携で、非定型的な問い合わせ対応が進化
- 定型的な問い合わせは完全自動化され、非定型な対応のみ人間が最終判断を行う仕組みが一般化
- 顧客の潜在的ニーズを予測し、問題が発生する前に予防的サポートを提供。複数言語・複数チャネルをシームレスに横断する一貫性のある体験を実現
AIエージェントの活用は、単なる業務の効率化にとどまらず、より高度でパーソナライズされた顧客対応を可能にします。
事務作業の効率化
事務作業は、AIエージェントの活用により自動化が進み、最終的には人間の関与を最小限にすることが可能です。
今後、以下のように業務効率化の範囲が広がる見込みです。
現在の活用例(2024年末〜2026年)
スケジュール管理やデータ入力などの定型業務を自律的に処理し、タスクの優先順位を調整
複数の業務ツールと連携し、ルーチンワークの最適化(バックオフィス業務の50%をカバー)
AIエージェントが生成したデータやレポートを、人間が簡易チェックし、最終確認を実施
今後の進化(2030年以降の予想)
異なる業務間での連携が進み、総合的な業務マネジメントが可能に
AIエージェントがデスクワークを担い、企業の業務負担を大幅に削減
業務プロセス全体を把握し、最適なワークフローを自律的に設計・改善
例外処理や判断が必要な場面でも、社内規定や過去の判断例を学習して適切な意思決定を行う
企画・創造業務では、専門家レベルのAGIが最適な企画を作成し、人間は微修正のみ行う
従業員に対して、自然言語での業務依頼だけで完結する新しい働き方を提供。複雑な業務知識をインタラクティブに学べる社内教育体験も創出
ルーチン業務の完全自動化と、創造業務の高度化が実現すると、業務の質・生産性の飛躍的な向上が期待できます。
営業向けAIアシスタント
近年、営業支援用のAIエージェントが登場しつつあり、これらを活用することで従来の手作業と比較して、顧客データの分析や契約管理をより効率的に行えます。営業向けAIアシスタントによる支援は、営業担当者が人間の判断力を活かした戦略的な意思決定に集中するための環境を整えます。
今後は、AIエージェントが営業活動のほぼ全てを担い、最適な顧客対応や契約提案を自動で実行できるようになると予測されています。
現在の活用例(2024年末〜2026年)
AIエージェントが顧客データを分析し、営業担当者に最適なアプローチ方法を提案
契約管理の自動化により、手続きの効率化とミスの削減を実現
営業サポートツールとしてAIエージェントが活用され、担当者の意思決定を補佐
今後の進化(2030年以降の予想)
営業プロセスの全自動化により、市場動向、競合情報、顧客心理を複合的に分析し、AIエージェントが最適な顧客対応や契約提案を自律的に立案・実行。営業担当者の強みを活かした役割分担を提案
営業エキスパートのAIエージェントが商談シナリオを作成し、顧客の課題に応じた最適な案を提供。購買意思決定者ごとにパーソナライズされた没入型の提案体験を創出
複数のAIエージェントが連携し、異なる顧客層や外部環境に応じた最適な営業戦略を自律的に調整
データ分析から契約提案までの自動化が進めば、営業の生産性と成功率の向上が期待できます。
新規分野の可能性
新規分野の可能性について、 サプライチェーン分野では物流の最適化、医療分野では診断や治療の高度化が進み、業務の効率化が加速すると考えられます。
サプライチェーン分野
2024年末〜2026年:AIエージェントがリアルタイムで需要予測を行い、物流計画を最適化
2030年以降の予想:グローバルなサプライチェーン全体を一元的に把握し、地政学的リスク、天候変動、市場変動などの要因を総合的に分析。在庫管理や配送計画を完全自動化。複数のシナリオをシミュレーションした上で、レジリエンスと効率性のバランスを考慮した最適な意思決定を自律的に行う。サプライヤーの持続可能性評価や代替調達先の発掘も自律的に実施。また、完全なオンデマンド生産体制により、消費者の個別ニーズに合わせた製品をジャストインタイムで提供する超パーソナライズ体験も実現。
医療、ヘルスケア分野
2024年末〜2026年:AIエージェントが遠隔診断の精度を向上させ、患者データに基づく個別治療提案を実施
2030年以降の予想:専門家レベルのAGI(汎用人工知能)が診断支援を完全自動化し、医療相談にも対応。 患者の遺伝子情報、生活習慣データ、医療履歴、最新の医学研究を統合的に分析し、個々の患者に最適な治療法や予防策を自律的に提案。また、患者の生体情報とライフログを統合した予防医療体験、認知症患者や高齢者のための共感的AIコンパニオンによる医療的ケアと精神的サポートを一体化した新たな介護体験など、現実とデジタルを融合したハイブリッド体験の創出。
リアルタイムのデータ活用と高度な自動化により、業務効率が大幅に向上することが期待されます。
大和総研の森岡チーフグレードデータサイエンティストは、AIエージェントをビジネスシーンで活用する際の注意点について、「AIエージェントという言葉に惑わされて、手段が目的化しないように注意が必要です。」と話します。
続いて、「AIエージェントではなくAIで対応できる課題もありますし、DX化やIT化などAIエージェントを利用せずとも、迅速かつ安価に課題を解決できるソリューションが他にある可能性もあります。ビジネスシーンでAIエージェントを利用する際には、『課題に対して、AIエージェントが最適なソリューションなのか』を検証することが重要です。」と指摘します。
AIエージェントのガバナンスの構築方法

AIエージェントを安全かつ効果的に運用するためには、ガバナンス体制の構築が重要です。
本章では、以下の2点について詳しく解説していきます。
透明性と安全性を確保するための管理体制を整える
AIエージェントの運用体制を整備する
透明性と安全性を確保するための管理体制を整える
AIエージェントを安全に運用するためには、透明性と安全性を確保するための管理体制の整備が重要です。
AIエージェントがどのように意思決定を行っているのかが不透明な場合、誤判断やバイアスへの対処が困難になります。企業の意思決定に悪影響を及ぼす可能性 があります。
AIの動作を可視化し、適切に管理・監視できる以下の仕組みを構築することが重要です。
観点 | 概要 |
---|---|
説明可能性の向上 (AIの判断根拠の明確化) |
AIがどのように判断しているのかを可視化し、ユーザーが理解できる仕組みを導入する アルゴリズムの正確性・公平性・透明性を確保し、バイアスを抑制する |
AIモデルの継続的な監視と改善 (ModelOps) |
AIモデルのバージョン管理やパフォーマンスを定期的に評価し、最適な状態を維持する フィードバックループを活用し、実運用のデータをもとに継続的な改善を実施する |
セキュリティ対策の強化 | 不正アクセスやデータ改ざんを防止するための認証・暗号化技術を導入する AIエージェントが誤った判断をしないように、異常検知機能を実装する |
プライバシー保護とコンプライアンス対応 | データ共有時の匿名化技術を活用し、個人情報の安全管理を徹底する 国際的な規制や企業のコンプライアンスに準拠したAIガバナンスを構築する |
出所:大和総研作成
AIエージェントの運用体制を整備する
AIの活用が進む中で、規制やコンプライアンスへの対応が重要視されています。 AIエージェントを適切に活用するには、明確な運用ガイドラインと継続的な監視体制の構築が欠かせません。
適切な運用ガイドラインを策定し、モニタリングの仕組みを整えると、安全かつ効率的な運用を実現できます。
具体的な運用体制は、以下の通りです。
・CRO(Chief Risk Officer)やガバナンスマネージャーを配置:
AIエージェントの運用リスクを管理し、適切な統制を確保
・ガバナンス特化型AIエージェントの導入:
規制対応や監査業務を支援し、セキュリティ・XOps・モデルレジストリを統合した運用プラットフォームを構築
・業務ごとのAIエージェント活用:
事業共通型AIエージェント・・・社内全体で共通利用し、基盤業務をサポート
個別事業特化型AIエージェント・・・各事業領域に特化し、専門業務を支援
規制対応を強化するには、ガバナンスプロセスの標準化とモニタリング体制の強化が不可欠です。 適正なAIエージェント運用の実現に向けて、早期の体制整備を進めましょう。
AIエージェントを企業が導入するためのステップ
AIエージェントを効果的に導入するには、導入の目的や業務ニーズを明確にし、適切な技術選定と運用体制の構築が重要です。
本章では、AIエージェントの導入を成功させるための具体的なステップについて解説します。なお、AIエージェントを導入するステップは、AIを導入するステップとほぼ同様です。
- 基盤整備を進める
- 人材を育成し投資する
- 中長期的な戦略を設計する
基盤整備を進める
次のポイントを押さえて基盤整備を進めます。
- マルチモーダルAIを活用し、横断的なデータ処理を可能にする
- 分野特化型AIを導入し、各部門の業務を最適化する
- 外部機能との連携を強化し、AIエージェントの柔軟性を高める
マルチモーダルAIの活用
従来のAIはテキスト・画像・音声などの単一データ形式に特化していましたが、AIエージェントはマルチモーダルAIと統合されることで、より高度な意思決定が可能になります。
- カスタマーサポート: 顧客の問い合わせ(音声)をリアルタイムで解析し、適切な解決策を自動提案。顧客のトーンや感情も分析し、より適切な対応を実行。
- 営業支援: 商談中の音声・表情・ジェスチャーデータを解析し、相手の関心度を把握。最適なトークをリアルタイムでアシスト。
- 在庫管理: 倉庫の監視カメラ映像とセンサー情報を統合し、AIエージェントが補充のタイミングを判断。自動発注を実行。
このように、AIエージェントは単なるデータ分析だけでなく、状況に応じた最適なアクションを取ることができます。
分野特化型AIの導入
各業務領域に特化したAIを組み合わせることで、AIエージェントがより精度の高い意思決定を行えるようになります。
- 法務部門向けAIエージェント: 契約書を分析し、過去の類似契約や判例をもとに交渉ポイントを自動提示。法務担当者の意思決定を支援。
- 営業部門向けAIエージェント: 商談履歴・業界動向・競合情報を統合し、次のアクション(追客、価格調整、追加提案)をリアルタイムで提案。
- 人事部門向けAIエージェント: 社内のメッセージや行動データを分析し、従業員のストレス状況を予測。適切なフォローアップや配置転換を提案。
従来のAIと異なり、AIエージェントは状況に応じて自律的に判断・提案し、必要に応じて人間と対話しながら最適解を導きます。
AIエージェントと外部機能の連携
AIエージェントをさらに高度に活用するためには、外部機能との連携が重要になります。AIが曖昧な指示にも柔軟に対応するためには、以下のような仕組みを整える必要があります。
- ERP・CRMとの統合: 顧客対応履歴や販売データをリアルタイムで分析し、営業活動を最適化。
- RPAとの連携: 業務プロセスをAIエージェントが監視し、適宜RPAを起動して業務を自動処理。
- スマートデバイス連携: ウエアラブル端末と連携し、作業員の状態をモニタリング。健康リスクがあればアラートを発出。
これにより、AIエージェントは単なる情報提供ツールではなく、実際に意思決定や業務遂行を支援する実用的なシステムとして機能します。
人材を育成し投資する
AIエージェントの導入・活用を推進するには、単なるAI活用スキルだけでなく、「AIエージェントと共存するためのスキル」を持った人材の確保が不可欠です。
- AIエージェントのトレーニング担当者: AIエージェントの学習データを管理し、定期的な更新・最適化を担当。
- AIエージェントオペレーター: AIエージェントと協働し、意思決定の最終判断を下す役割。
- プロンプトエンジニア: AIエージェントが最適な応答を行うためのプロンプト設計を担当。
加えて、AIエージェントとの協働を前提とした教育・研修を実施することも重要です。
- AIエージェントとの対話スキル研修: 適切な指示を出し、効果的に業務を進めるスキルを習得。
- AIエージェントのフィードバック最適化: エージェントの提案に対して適切な修正を行い、精度を高める技術を習得。
このように、AIエージェントを導入することで、従来のAI活用スキルだけではなく、人間とAIエージェントが協働するための新たなスキルが求められます。
中長期的な戦略を設計する
AIエージェントを導入し最大活用するためには、将来を見据えた中長期的な戦略を設計することが大切です。
以下の施策によって、中長期的なAI戦略の構築が可能です。
観点 | 概要 |
---|---|
ガバナンス体制の構築 | AIエージェントの安全性と信頼性を確保するため、リスクマネジメントフレームワークを整備 AIの利活用とセキュリティ対策を両立させる長期的なプランを策定 |
新規技術への投資計画 | エッジ生成AI(※)やマルチエージェントシステムを見据えた研究・開発への投資 ビジネスニーズに応じたAIモデルのカスタマイズや運用最適化 |
組織全体でのAI導入ロードマップ策定 | 現在の技術活用から自律型AIエージェントへの進化を想定し、段階的な導入計画を立案 AI導入に関する社内教育と適応戦略を強化 |
出所:大和総研作成
※エッジ生成AIとは、エッジコンピューティング環境(データの発生源に近い場所でデータ処理を行うアーキテクチャ)で、生成AI技術を活用することを指します。これは、データが生成される場所、すなわちエッジでAIモデルを実行し、リアルタイムでデータを処理・生成することを可能にします。
AIエージェントの導入に関するご相談は大和総研まで

本記事では、AIエージェントの定義から、その活用方法、導入ステップ、最新の技術動向など詳しく解説しました。企業が持続的に成長し、競争力を強化するためには、データを活用した迅速な意思決定と業務の効率化が重要です。
将来的に、AIエージェントの導入企業と非導入企業ではビジネスのスピード感に大きく差が出ることが考えられます。企業が同業他社に対して優位に立つためには、自社の独自性を持つAIエージェントが必要になります。
AIエージェントを導入・活用するには、「基盤整備」「人材育成」「長期的な戦略設計」のステップが求められます。これらのプロセスを適切に実行するためには、専門知識を持った人材やパートナー企業の確保が重要となります。こうした体制づくりが、AIの持つ潜在能力を最大限に引き出した活用につながります。
大和総研では、企業のAIエージェント導入を支援するソリューションを提供しています。
AI・データ利活用ソリューション
大和総研では、戦略策定からPoC、データ活用環境の構築までAI・データ利活用ソリューションをワンストップで提供しています。

<サービス概要>
AI活用戦略の策定支援:ビジネス課題に応じた最適なAIエージェント導入計画の策定
AI人材育成プログラムの提供:データサイエンス、AIモデリング、AIガバナンスに関する研修
AIシステムの実装および運用支援:AIエージェントの設計・導入・パフォーマンス最適化
お問い合わせ
AIエージェント、AI活用に関するご相談は、ぜひ大和総研までお問い合わせください。