ミームコイン

 ミームコインとは暗号資産の一種で、インターネット上のミーム(meme)を基にして発行された暗号資産のことです。ミームとは、インターネット上で話題となっている文書や画像・動画などのコンテンツそのもの、もしくはそのコンテンツがインターネット上で人から人に拡散されていく現象を指すインターネット・ミーム(Internet meme)という言葉が由来になっています。
 ミームコインはインターネットを通して形成されたコミュニティがジョークや風刺として始めるケースが一般的です。Web3サービスを提供する企業やプロジェクトがサービスを運営するために発行するような暗号資産とは異なり、その場の雰囲気やユーモアを重視していることが特徴です。そのため、その時々の話題性や人気によって価値が変化する傾向があり、投機的な取引のために売買されることが多く、価格が安定しにくいという面もあります。
 さまざまなミームコインが発行されている中、ここでは注目を集めているミームコインを紹介します。

  • Dogecoin(DOGE)
     Dogecoinは柴犬のインターネット・ミームである「Doge」をモチーフとして発行されたミームコインです。ライトコイン(Litecoin)と呼ばれるブロックチェーンをベースに開発されたブロックチェーンを用いて発行されています(ライトコインはビットコイン〔Bitcoin〕をベースに作られています)。2021年1月にElon Musk氏がDogecoinに言及したことをきっかけに注目を集めました。
  • Cat in a Dogs World (MEW)
     Cat in a Dogs Worldは猫をモチーフとして発行されたミームコインです。Dogecoinをはじめとして犬をモチーフとしたミームコインが多く存在する現状の中、それらへ対抗するというコンセプトのもとで発行されました。Solanaというブロックチェーンを使って発行されています。
  • Goatseus Maximus (GOAT)
     Goatseus MaximusはAIボット「Terminal of Truths(ToT)(注1)」がきっかけとなって注目を集めたミームコインです。Solanaというブロックチェーンを使って発行されています。ToTはAI研究者であるAndy Ayrey氏が開発したAIボットであり、X上での発言が自動化されています。

 GOATトークンは、XでToT があるユーザから「GOATトークンを承認(endorse)するか?」と問われ、ToTが「承認する」と答えたことがきっかけとなり注目を集めました(注2)。

(注1)Terminal of Truthsのプロフィール / X
(注2)ToTがGOATトークンを承認した投稿 / X