
InfoFiはInformation(情報)とFinance(金融)を組み合わせた用語で、ブロックチェーンを用いて、情報や情報に対するユーザのアテンション(注目・関心)を経済的価値のある資産として扱おうとする概念の総称です。情報を単なるコミュニケーションの手段としてだけではなく、一種の資産として評価しブロックチェーン上のトークンを用いた経済圏(トークンエコノミー)と結びつけようという考え方です。2024年11月にEthereumの考案者であるVitalik Buterin氏が自身のブログサイトでinfo financeという概念を紹介したことで注目を集めました(※1)。
InfoFiはコンテンツ作成者、ユーザ、コンテンツを発信するプラットフォーム間の関係性の再定義を行います。従来のプラットフォームではプラットフォーム側がコンテンツから生まれる利益の大部分を独占しており、コンテンツそのものやコンテンツに対するユーザの行動から生まれた利益をコンテンツ作成者やユーザに適切に分配・還元できていないという批判があります。InfoFiはコンテンツを取り巻く経済的構造を見直し、より公平で透明性の高いデジタル経済圏の構築を目指しています。
InfoFiの概念を取り入れたプロジェクトでは、コンテンツそのものやコンテンツに対するユーザのアテンションをトークン化して流通させることで、新たな経済的価値を生み出そうとしています。例えば、コンテンツ作成者は自身が持つ専門的な知識に基づいて、文章や画像、動画などのコンテンツを作成しInfoFiのプラットフォームで公開します。そのコンテンツはユーザから「いいね」や「コメント」を受けたり、他者に「シェア」されたりすることなどによって評価され、評価を基にコンテンツ作成者は暗号資産による報酬を与えられます。コンテンツに対する評価を「いいね数」などの「数」によってではなく、内容の新規性や独自性に基づいて評価するために、AIを取り入れているInfoFiプロジェクトも存在します。ユーザはそのようにして評価された質の高いコンテンツに素早くたどり着けるようになります。
このように、コンテンツ作成者は質の高いコンテンツの発信を行うことで、より直接的に収益を得られ、ユーザも単なる消費者ではなく、コンテンツの価値を共創し、その恩恵を享受する「プロシューマー」としての役割を担うことになります。このような取り組みは、インターネット上の情報の流通と収益化のあり方を変革し、より分散型で公平なデジタル経済圏の実現に寄与すると注目されています。
参考文献
(※1)Vitalik Buterin's website 「From prediction markets to info finance」
https://vitalik.eth.limo/general/2024/11/09/infofinance.html