オブザーバビリティ

 オブザーバビリティ(可観測性)とは、Observe(観測)とAbility(能力)を組み合わせた用語であり、システムを“観測”する能力のことです。システムにおける観測とは、ログや監視結果といった様々な出力情報をもとに、システムの内部状態を把握することを指します。

 オブザーバビリティは1960年頃に生まれた言葉とされていますが、近年注目されるようになった背景として、マイクロサービスの台頭があります。
 マイクロサービスは単一モジュールで構成されるシステムと比較して、機能を追加・変更しやすいという利点から、ビジネス環境の変化に対応できるアーキテクチャとして採用が増えています。一方で、マイクロサービスのシステムは管理対象が多く、システム障害が発生した際の状況把握が難しいというデメリットがあります。そこで、システムの内部状態を“正確”かつ“迅速”に把握したいというニーズが生まれ、オブザーバビリティが関心を集めるようになりました。

 オブザーバビリティを実現するために、アプリケーション性能監視(APM:Application Performance Monitoring)等のツールが提供されています。