メインフレーム

 メインフレームとは、基幹業務などで利用される大型コンピュータのことです。パソコンのような小型コンピュータが普及する前は単に「コンピュータ」と呼ばれていました。メインフレームとネットワーク経由で接続された端末からの入力指示に従って、データの処理や保存を行います。

 世の中に広く普及しているパソコン等のデバイスとは異なり、メインフレーム上で動作するOSやCPUは販売企業の独自仕様であるものが多いため、ソフトウェアやアプリケーションも基本的には利用企業の業務に合わせて一から設計・開発されます。
 メインフレームは主に、企業の業務内容と直接関わる販売や在庫管理、財務などを扱う基幹系システムや、金融機関において取引データを扱うシステムなどに利用されています。操作に慣れている者が利用する前提のため、操作端末のUIよりも安定性や正確さ、ミッションクリティカル(24時間365日止まらないこと)が要求されます。このような開発方法や利用シーンから、一度完成したシステムは長期にわたって使われ続けるケースが多いのが特徴です。

 近年では、マイクロサービスアーキテクチャ等を採用したクラウドネイティブなモダンシステムの対比として、メインフレームはレガシーシステムと表現され、保守費用の増大や開発者の確保が困難といった理由でオープンシステムへの移行が進んでいます。しかし、メインフレームは大量のデータを処理できる性能や障害が少ない信頼性を持っているため、金融、製造、官公庁といった業種の基幹業務システムを中心に現在でも利用されています。


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