電子契約

 インターネットなどの通信回線を用いて電子文書を発行して、契約者が契約合意の意思表示として電子署名することで締結する契約のことです。従来の紙文書に印鑑を押印する書面契約に比べて、コスト削減・業務効率化などの多くのメリットが見込めます。

 電子契約に関連する法律は「電子帳簿保存法」や「電子署名法」などがありますが、中でも特筆すべきは「電子帳簿保存法」です。この法律は契約書の保管方法など、電子契約に求める要件を定めたものです。2022年1月に、電子契約書の紙での保管を禁止とし、電子保存を義務付けるという内容が追記されました。テレワークやDXを推進する企業が多い中で、この法改正が電子契約システムの導入の後押しとなれば、今後ニーズは増えていくと予想されます。

 一方、電子契約の導入には注意点もあります。契約する双方が電子契約に対応できるよう、電子契約システムを導入している必要があります。また、一部の契約書については紙面での契約が義務付けられているため、最新の法規制を確認しておくことも重要です。