モバイルデバイス管理（MDM: Mobile Device Management）は、スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末を管理する仕組みです。
近年、モバイルデバイスには高度な処理能力や大容量ストレージ、高性能カメラが備えられており、高性能化・多機能化が進んでいます。今では多くの企業で従業員がモバイルデバイスを利用して業務を行う反面、多くのセキュリティリスクも抱えることになりました。例えば、重要情報や機密情報を保存したモバイルデバイスがマルウェアに感染することにより情報漏洩を引き起こす可能性があります。また、悪意をもった従業員がモバイルデバイスの高性能カメラで撮影した営業秘密を競合他社に売却してしまうリスクなどもあります。
このようなモバイルデバイスの普及・進化とセキュリティリスクの拡大を背景として、モバイルデバイス管理の仕組みが登場しました。この仕組みを利用することで、管理者は従業員が使用する端末を一元的に管理し、セキュリティを強化できます。具体的には、各モバイルデバイスの状態（OSバージョン、利用アプリなど）の把握、モバイルデバイスの機能の制限（カメラやアプリの利用制限など）、紛失時の遠隔ロック（リモートロック）や初期化（リモートワイプ）が挙げられます。
