こんにちは、大和総研システムインフラ設計部の久米です。
この度、入社1年目で、社内の認定資格取得サポートを活用し6カ月でAmazon Web Services(以降、AWS)認定資格の全12資格を取得しましたので、その経験をお伝えしたいと思います!
本記事では、認定資格の取得にチャレンジした理由や勉強法、全12資格を取得する過程で得たものについてお伝えします。本記事が、AWSに限らず新しい技術習得や資格取得を目指す皆さまの参考になれば幸いです。
大和総研ではクラウドを通じてお客様に価値を提供すべく、パブリッククラウドの推進組織(CCoE: Cloud Center of Excellence)を中心に、社内勉強会や認定資格取得の支援など、パブリッククラウド人材の育成の取り組みを進めています。
AWS認定資格全12資格の取得にチャレンジした理由
AWS認定資格全12資格の取得にチャレンジした理由には2つの大きなきっかけがありました。
新入社員研修で優秀な同期に出会い、自分の強みを持とうと自覚したこと
入社後に新入社員研修を受ける中で、プレゼンテーションが上手な同期や、プログラミングができる同期など優秀な同期が多くいることに驚きました。それと同時に、これという取り柄がなかった私は、「同期に負けないように、いち早く成長しなければ」という気持ちが湧きました。多くの企業がクラウド技術を取り入れるケースが増加する中、クラウド技術の取得は、自分にとってエンジニアとしての市場価値を高める重要な手段だと考えました。2023 Japan AWS Jr. Champions柿澤さんと出会ったこと
新入社員研修でお世話になったのが、当社社員で2023 Japan AWS Jr. Championsである柿澤さんです。新入社員研修のインストラクターの柿澤さんの自己紹介で、AWS認定資格をすべて取得し、Jr. Championsに選ばれた話を聞いて深く感銘を受けました。そこで、研修中に行われた1on1ミーティングにおいて、柿澤さんに「私もAWSに関する技術を学びたいです」と伝えたところ、手始めとして知識の全体感を体系的に把握できる認定資格の取得をおすすめしてもらいました。この1on1ミーティングが挑戦の第一歩となりました。
恵まれた環境
周囲のサポートなしではこの挑戦を成し遂げることができなかったと感じるほど、多くの人から支援してもらいました。
AWS認定資格12資格をすべて取得しているエンジニアが多数いる環境
大和総研には、AWS認定資格をすべて取得したエンジニアに与えられる表彰「2024 Japan AWS All Certifications Engineers」の受賞者が45人もいます。受賞者にノウハウを直接聞く機会があるなど、勉強に励むうえで非常に恵まれた環境が整っていました。私と同様にAWS認定資格の取得を目指す先輩社員も多く、競い合う環境ができていたことが集中力を切らさず、目標である12資格の合格を達成できた大きなポイントです。当社には、CCoE(Cloud Center of Excellence)が資格取得を後押しする環境を整えているほか、Jr. Championsが中心となって運営するコミュニティが存在しており、モチベーションの高い人に最適な環境が整っています。
若手の意欲を後押ししてくれる社風
配属前の面談でAWSを学びたいと伝えたことで、AWSを多く扱う希望の部署に配属されました。さらには、2024 Japan AWS Jr. Championsの本橋さんをチューターにつけてもらえました。これにより、資格の進捗状況を定期的にチェックしてもらい、都度「この資格では特にこの点を押さえておくべき」など、具体的なアドバイスをもらうことができました。当社に若手の挑戦を応援する社風があったからこそ、こういった環境を用意してくれたのだと思います。この恵まれた環境を生かすためにも、積極的にアピールしていくことが重要だと感じました。
学習方法
入社までにAWSの利用経験や学習経験はなかったため、資格取得にあたりAWSについて知ることから始めました。
AWS Skill Builder の活用
AWS公式の学習ツール「Skill Builder」は、初学者でも分かりやすい内容で、特に基礎知識の習得に役立ちました。特に「 AWS Cloud Practitioner Essentials 日本語実写版」と「 AWS Cloud Quest 」が有用でした。・ 「 AWS Cloud Practitioner Essentials 日本語実写版」
AWSの全体像について、わかりやすくかつ面白く説明している動画です。コーヒーショップを例に挙げ、よく利用されるサービスを解説するだけでなく、AWSとは何なのか、なぜAWSが使われるのかまで学ぶことができるため、AWSを初めて耳にした人におすすめしたいコンテンツです。・ 「 AWS Cloud Quest 」
こちらは、実際にAWSを触ることのできるゲームとなっています。模擬課題を与えられ、ヒントを見ながら環境を構築し、課題をクリアしていくような内容です。自身のAWSアカウントを作らずとも、AWSの操作画面に触れることができるため、動画や参考書だけでは学ぶことができないスキルを得ることができます。書籍・問題集の活用
書籍では『AWS運用入門(SBクリエイティブ、2023年)』を使用しました。こちらもAWSの基本的なサービスを1つ1つ説明しているものです。特定のサービスについて理解したいときに補助的に利用しました。また、試験対策のためには試験問題に慣れることも必要です。また、大和証券グループの社員が利用できる定額制学習プラットフォームUdemy Businessに掲載されていた問題集を複数解いて、試験問題に慣れるようにしました。モチベーションの維持
認定試験の数が多いため、集中力・モチベーションの維持が重要です。筆者は時間に余裕のある新入社員研修中に短期的に取り組んだり、周囲の同期と競い合ったりすることでモチベーションを維持していました。また、実務経験がなく内容の理解に躓くことがありました。そういった時には、AWS全12資格取得者の先輩社員に聞いたり、AWS公式が提供する「AWS Black Belt Online Seminar」を視聴したりしていろいろな勉強方法を試すことで乗り越えることができました。
全12資格取得の成果
社内でも異例の早さで全12資格を取得したことにより、多くの成果を得ることができました。
AWSを中心に扱うチームへの配属
前述しましたが、配属前の面談でAWSを学びたいと伝え、新入社員研修中からAWSに関連する学びを始めたことで、AWSを多く扱う希望の部署に配属できました。積極的にアピールすることや、早く行動することが自身のキャリアを実現するうえで重要だと実感しました。実践を通じたスキルアップの機会
資格取得後はAWSを利用するプロジェクトに参画することができました。実業務を通じて、資格勉強で獲得した知識が実践的なものに変わり、自身のスキルアップにつながりました。最新トレンドに触れる機会の増加
全資格取得者として社内で認知されたことで、社内のAWS関連イベントや研修に声をかけてもらうようになり、最新のトレンドや技術に触れる機会が増えました。
おわりに
AWS認定資格全12資格を取得したことは、新入社員の私にとって大きな挑戦であり転機になりました。さまざまな方からのサポートやアドバイス、目標に向かう過程で学んだことが大きな糧となり、現在の成長につながっていると感じます。今後はAWSの実践的なスキルを磨きながら、他のパブリッククラウドの資格取得に挑戦していきます。
同じくAWSを学びたいと考えている方や、今後のキャリアについて悩んでいる方のお役に立てると幸いです。
