PROJECT

プロジェクトメンバー

  • 藤澤 海太郎

    2009年入社
    システムコンサルティング第一本部
    エンタープライズシステムコンサルティング部

    藤澤 海太郎
    MEMBER.01
    • 営業
  • 中原 陽介

    2004年入社
    システムコンサルティング第一本部
    エンタープライズシステムコンサルティング部

    中原 陽介
    MEMBER.02
    • 営業
  • 末廣 晃一郎

    2008年入社
    システムコンサルティング第一本部
    エンタープライズシステム第二部

    末廣 晃一郎
    MEMBER.03
    • システム
  • 尾島 聡美

    2012年入社
    システムコンサルティング第一本部
    エンタープライズシステム第二部

    尾島 聡美
    MEMBER.04
    • システム

はじめに

カード会員向けWebシステムのクラウド移行プロジェクト

個人・法人向けクレジットカードの発行から加盟店への決済システム導入、カード発行業務受託と、多彩な決済サービスを展開しているお客様。システム更改というリスク回避が最優先される状況において、事業の要となるカード会員向けWebシステムのクラウド移行を提案し、実施に至った経緯やDX推進の展望について、4人の担当者が語ります。

QUESTION.01

プロジェクトについて教えてください

システム更改を機にクラウド移行で受注獲得

クレジットカード会員様が請求明細照会やポイント交換等のために利用するカード会員向けWebシステムの機器保守期限終了が迫っていましたが、さまざまな課題が山積していました。
第一に、機器保守切れに伴い新種の脆弱性に対応できないリスクが生じ、機器故障時には部品調達に支障をきたす等、早急なシステム更改が求められること。
第二に、現状の環境のままハードウェアを更新するだけではPCI DSS、SOX法、システムリスク評価等の情報セキュリティ基準の新要件に対応できないこと。
第三に、クラウド環境に移行している他システムとの接続容易性、拡張性、柔軟性を担保する仕組みが求められていること。システム更改を含め、これら課題の解決が急務でした。

SUEHIRO
SUEHIRO

現行システムの更改、いわゆるEOS(End Of Support)案件においては、手間やコストをかけない観点から既存ベンダーに継続して任せるケースが大半です。とりわけ今回のように信頼性を重視する金融機関の場合、リスク回避の観点からも既存ベンダーを踏襲するのが一般的といえました。しかしシステムのブラックボックス化や社員負荷の肥大化といった課題を抱えており、特定ベンダー依存からの脱却やクラウド環境への移行を検討されていました。
そこでクラウド基盤の導入実績があり、クラウド推進ベンダーとしてお客様から一定の信頼をいただいている大和総研にお声がけいただき、競合コンペを経て、コスト削減や属人化が解消できるクラウド移行を受注するに至りました。

FUJISAWA
FUJISAWA

QUESTION.02

プロジェクトでの役割を聞かせてください

リスク分析や提案方針の検討、チームのまとめ役に尽力

本プロジェクトの提案時のリーダーを務め、受注後は責任者となるプロジェクトマネージャーを務めました。立ち上げ時はプロジェクトの各段階に必要なスキルを備えたメンバーの確保に努め、推進中はリスク分析を行いトラブル発生を未然に防ぐ対策を先回りして実施することを常に意識していました。

SUEHIRO
SUEHIRO

私は営業マネージャーとして、提案方針の検討に始まり、情報収集や提案内容のレビュー、見積作成等を担当しました。社内調整および、お客様へのプレゼンテーションも実施しています。既存システムの更改ということで営業担当が積極的に関与する機会は少なめでしたが、確実な受注を目指して、リスク回避に向けた影響分析・対応検討に注力しました。

FUJISAWA
FUJISAWA

大きく分けて基盤・アプリ・運用の3チームあり、私はアプリのリーダーとして、プロジェクトを推進しました。アプリ全体における品質・コスト・納期の管理や課題解決を行いながら、案件の提案から本番移行までを担当しました。案件が大規模であるほど関連するステークホルダーが多いため、より情報共有や意識合わせを密に行うよう心がけました。お客様にとって最善の方法を常に考え、自分にできる最大限のことを日々考えながら対応しました。

OJIMA
OJIMA

今回のプロジェクトでは、カード会員向けWebシステムの更改に続いて、社内業務基盤のクラウド移行が引き続き進行しており、そちらの案件の営業マネージャーに就いています。
複数の案件が並行して進んでいるため、社内での情報共有や調整等、案件を横断して緊密に連携することが重要だと考えています。

NAKAHARA
NAKAHARA

QUESTION.03

どのような取り組みや苦労がありましたか

徹底したリスク分析とDXを見据えた先進提案

本プロジェクトの要といえる受注に向けた提案活動に際して、お客様に対するクラウド基盤の構築実績はあるものの、大和総研は既存システムの運用にも一切関わっておらず、仕様についても不明な点も多かったことから、同じようなシステム導入実績のあるエンジニアを招集し、約半年間をかけて既存システムの理解からリスクの洗い出しや対策検討を地道に行いました。
設計書のソースをお預かりして分析を行い、クラウド移行を実施した際のシステム構成やシステムのバージョンアップに要する作業の規模感等も算出することで、定量的な分析を踏まえた根拠を持った提案を目指しました。

FUJISAWA
FUJISAWA

安定重視の観点に立てば、既存ベンダーの延長がリスクは一番低く、ベンダーチェンジはとても勇気がいること。しかも既存ベンダーは従来通りのオンプレミス環境を、ハードもソフトも自社で調達できる強みを生かして低コストで提案することが予想されました。そうした局面においても、クラウド移行を希望されるお客様を後押しし、貴重なご提案のチャンスを逃すことなく、大和総研に対する期待に応えるためにも、やるべきことは尽くしたいと考えました。

SUEHIRO
SUEHIRO

お客様への提案では、クラウド移行に伴うリスク事項を包み隠さず伝えた上で、トラブル発生時は移行作業を中断して既存システムの復旧を図るといったケースごとの具体的な対策を紹介しました。誠意が伝わり、お客様の信頼を勝ち得たことをその場で実感する等、私自身も提案に同行するエンジニアとして、そうした姿勢はとても勉強になりました。

OJIMA
OJIMA

QUESTION.04

どのような部分にやりがいを感じましたか

チーム連携を発揮して、プロジェクトを完遂へ導く

既存システムのクラウド移行は、予定されたコスト、納期で大きな障害もなくプロジェクトは無事完遂しました。利用者が実感できる目立った変化はないものの安定的にサービス提供できており、お客様から「ありがとう」という感謝の言葉や、大和総研に任せて良かったと言っていただけたことはとても嬉しかったですね。基盤やアプリといったチーム間で新着情報や進捗状況を共有し、必要に応じて助け合う等、チーム連携が有機的に機能することで、プロジェクトの完遂に至った達成感はプロジェクトマネージャー冥利に尽きるといえます。

SUEHIRO
SUEHIRO

アプリリーダーの立場で大規模プロジェクトを完遂することが、自分にとって一つの目標であり挑戦でした。プロジェクトの開始時点では、規模の大きさに戸惑う部分もありましたが、既存システムの仕様の理解を徹底的に行い、あるべき姿を描き、リスクをできる限り排除できるよう努めました。本番移行後は、お客様から感謝の言葉をいただき、納得感と達成感をもって、プロジェクトを終えることができました。

OJIMA
OJIMA

QUESTION.05

本プロジェクトを通じた個人の成長について教えてください

信頼できる仲間と重ねた努力が、自分の自信や成長につながる

本プロジェクトでは、お客様側のパートナー含めて、参画しているメンバー全員が自分ごととして案件を捉え、完遂という目標に向かって1つになれたことが、大きな成功要因といえます。自分ごととして向き合い、時にはここはこうした方がいいと躊躇せず自由に意見を言い合える関係を築くことで、チームの結束力も高まっていきました。そうしたチームに参加した経験や、信頼できる仲間のおかげで大きなことができたという手応えは、メンバー自身の今後の成長につながると確信しています。

SUEHIRO
SUEHIRO

プロジェクトを進める中で発生した課題は、限られた時間の中で解決方法を議論し、問題発生を未然に防ぐことを徹底していました。どんな時も信頼できる仲間と協力し、最後までやり遂げることができたことは、良い経験となりました。多くのメンバーがプロジェクトに真剣に取り組んでいたので、私自身も含め、1人1人が大きく成長することができた案件だと思っています。プロジェクトに関わった全てのメンバーに感謝を伝えたいです。

OJIMA
OJIMA

課題分析やソリューション提案力、正しく分かりやすく伝える心構えや最後まで諦めない姿勢は日頃から意識していることです。本プロジェクトにおいて、若手社員がお客様と直接話す機会を設けたり、重要なシステム開発の領域へ挑戦できるようサポートをしました。ただ責任を伴う仕事が若手社員の負担とならないよう、任せきりにはせず、適切なフォローを心がけました。
大和総研には向上心をもって、常に自分自身のスキルアップに励み、誇りを持って業務に取り組む社員が数多くいます。今回のプロジェクトでも先輩社員が若手社員から刺激を受けることもあり、各自の成長につながったと感じています。

NAKAHARA
NAKAHARA

QUESTION.06

プロジェクトの社会的意義はどのような部分にありますか

カード会員と直接つながる金融機関の信頼維持に貢献

本プロジェクトで更改したカード会員向けWebシステムは、クレジットカード会員様と直接つながっているシステムであり、そこでのトラブルは、お客様に対する信頼を失墜し、サービス離脱を誘発しかねません。そうしたことからも大きなトラブルもなくクラウド移行が完了したことは、金融機関の信頼維持の一助になったと考えています。
お客様は現在、基幹業務の刷新プロジェクトが進行中であり、全社的なDX推進は今後展開していくこととなる見通しです。その中でも特に、業務に関連するシステムのDX推進には積極的ですので、今後、業務改善やデータ利活用に寄与するシステム導入による効率化や生産性向上、クラウド移行によるエネルギー負荷軽減が図れれば、SDGsや金融業界のビジネスに貢献できると考えています。

SUEHIRO
SUEHIRO

カード会員向けWebシステムの更改を終えた次の段階として、現在は、全ての社員の方が日々の業務に活用している社内業務基盤のクラウド移行を推進している最中です。こちらのプロジェクトについても既存システムの更改を発端に、オンプレミスからのクラウド移行ということで、競合コンペを経て大和総研が受注しました。
提案時には既存のレガシーシステムに精通した社内外の有識者を参集。毎週のようにお客様と定例会を開催し、既存システムの詳細やご要望を丁寧にヒアリングしながら、具体的な解決策をその都度提示する等、長い時間をかけて信頼関係を築くことができました。受注が決まり「今回から大和総研さんにお願いします」と言われた際は、嬉しい反面、言葉の重圧を感じましたね。より良い決済サービスにつながるビジネスを支えることで業界全体の活性化になればと考えています。

NAKAHARA
NAKAHARA

QUESTION.07

プロジェクトの今後の展望をお聞かせください

グローバル金融グループの実現をDXで支える

現在、社内業務基盤のクラウド移行が進行中です。さらにその先には、業務改革や働き方改革に寄与する、より効率的でコスト低減に向けたDX推進の本格的な取り組みをいよいよ進められます。金融機関としてのリスク管理を鑑みながらも、さらなる高みを目指されているお客様に対して、システムの安定運用やクラウドネイティブな環境整備等を通じて、理想の実現に貢献したいと考えています。

NAKAHARA
NAKAHARA

大和総研は、引き続きビジネスパートナーとしてDX推進等を通じて、グローバル金融グループを目指すお客様に対して信頼性の高いシステム環境整備を進めていきます。そうした取り組みを通じて企業価値の向上に貢献し、DX時代の新たなビジネスをご一緒に共創できる関係、大和総研が真のビジネスパートナーとなれるよう尽力したいと考えています。

FUJISAWA
FUJISAWA

参考となるキーワード

AI・データサイエンスやIT全般の用語が学べる用語解説サイト「WOR(L)D」(ワード)を2022年12月23日に公開しました。
ぜひ、就職活動等でご活用ください。

用語解説サイト「WORLD」

記載された写真および原稿は2023年3月時点のものです。

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