コロナ禍における人口移動動向

コロナ禍を経て、若年層の東京都一極集中は変化したか

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サマリー

◆コロナ禍直後の2020年には東京都への転入超過者数が前年比で大幅に減少し、東京一極集中の是正が期待されたものの、現在では再び東京都への人々の転入増の動きに戻っている。

◆人々の移動の大局は、ボリューム層である20歳代の動向で説明ができる。

◆コロナ禍直後、東京都の景況感が他の地域に対し相対的に悪化したことを受けて転入者数が減少した。コロナ禍の経済活動への影響が和らぐと、東京都の景況感も回復し、転入者数は再び増加傾向に転じた。

◆コロナ禍において東京都の転出者数が増加したことの背景には、テレワークの普及が挙げられる。ただし、テレワーク利用者であっても転居が可能な世帯は限定的であると考えられ、既にテレワークを契機とした転出の動きは一服したと推測される。

◆今後の動きとしては、東京都において転出超過に転じた30歳代以降の年齢層の動向に注目したい。

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