CAREER STEP

杉平 由羽
  • システム

2007年入社
大和証券システム本部
リテール基幹システム第二部

杉平 由羽

女性管理職として歩みを続ける
仕事のやりがい・育児との両立は

入社以来16年間、担当するお客様や自身の役割は変化しながらも、一貫して金融システム開発に従事。仕事に対する姿勢や後輩の育成、また一児の母として、子育てと仕事の両立について語ります。

PROLOGUE

これまでの歩み

  1. 2007

    資産運用システム開発部

    投資顧問会社向け有価証券管理システムの開発・保守

  2. 2012-2013

    産休・育休を約1年半取得後、復職

  3. 2015TURNING POINT

    金融システム開発第三部

    証券会社におけるファンドラップビジネス向けシステムの開発・構築

  4. 2018

    金融システム開発第三部

    資産運用会社向けのシステム開発・構築

  5. 2020

    金融システム開発第三部

    証券会社における資産運用向けシステムの刷新、銀行におけるファンドラップビジネス向けシステムの開発・構築

  6. 2022~

    リテール基幹システム第二部

    金融機関におけるファンドラップビジネス向けシステムの開発・構築

入社1年目

2007年 資産運用システム開発部

お客様の意見に真摯に耳を傾けることの大切さを知る

新入社員研修を経て、私が配属となったのは、資産運用会社向けにシステムを提供する部署。システムの要件定義から開発、保守までの幅広い工程を経験するだけでなく、システムを導入いただいたお客様の業務サポートまで、トータルソリューションを提供するうえで、さまざまなことに挑戦させてもらいました。
システムエンジニアとして営業担当者とともにお客様先を訪問する機会も多く、システムの機能やリスクについて丁寧に説明し、議論を重ねる中で、より良くするためのヒントを得られたことも。若手の時期に、そのような経験を通して、お客様の声に謙虚に耳を傾ける大切さを知ったことは、今でも大きな財産になっています。
開発側が考える「最高の品質」と、お客様が求めるものは、必ずしも同じとは限りません。だからこそ、自分たちが導き出した答えに固執せず、お客様の要望を真摯に受け止め追求していくことが重要です。これは、お客様と接する中で感じ、学んだ大事なこと。現在もシステム開発に携わる者として、常に意識して取り組んでいます。

STEP.01

入社6~7年目

2012年9月 産休・育休を取得
2013年5月 復職 課長代理

産休・育休を経て仕事のスタイルを大きく転換

2012年から約1年半、産休・育休を取得。産休前にも入院を余儀なくされる等、周囲にも迷惑をかけてしまったと思いますが、周りの方々のご理解・ご協力により、さまざまな配慮をしていただいたのは本当にありがたかったです。大和総研では、産休・育休明けでも休職前と同じ職位に復帰できるので、安心して育児に専念することができました。
復職後は、時短勤務制度を利用。現場を長く離れていたので当初は不安もありましたが、思ったより仕事の勘は早く戻り、職場にもすぐになじむことができました。ただ、フルタイムの頃に比べて業務を効率化することで、タイムパフォーマンスを高めて生産性を上げることを常に意識していました。
子育ては、夜泣きや急な発熱等、子どもの成長段階に応じたさまざまな変化が伴うため思うようにならないことも多く、仕事との両立は大変です。だからこそ、パートナーとの協力体制が構築できると、それだけで気持ちも楽になり元気も湧いてきます。そして何より、子育ては楽しく、一緒に居る時間は日々を送る上での大きな励みになるもの。
現在では、世の中の意識改革が徐々になされている側面もありますが、まだまだ男性は育児をサポートする立場と考えている人がいるかもしれません。だから私は、子どもが生まれる男性社員に対し、積極的に育休を取得し、家族と向き合うことで味わえる、子育ての楽しさや充実感を伝えています。

STEP.02

TURNING POINT

入社9年目

2015年 金融システム開発第三部 上席課長代理

自分一人ではなく、チームとしての成功を第一に

入社以来、これまでに経験のない大規模案件への参画、かつ初のチームリーダー業務を経験したのが、この年に取り組んだ大手証券会社のファンドラップシステム開発プロジェクト。過去の実績が評価され、アプリ開発チームを任されたものの、初めてのことばかりで戸惑いは多かったです。当時の上司からアドバイスをもらいながら、リーダーとしてプロジェクトの完遂を目指しました。
システム開発では、さまざまなステークホルダーが関わるため、事前に検討したスケジュールやプロジェクト計画に沿って、進捗させることが重要です。そこで、各メンバーが自分の役割を全うするために自発的に行動できる環境づくりが必要と考え、チーム内で綿密なコミュニケーションが取れるようさまざまな工夫をしました。リーダーを経験したことで、自らの成長だけでなく、チームとしての成果やプロジェクトの成功を最優先に考えるようになり、私にとっての大きな転換期になったと思います。
また、子育てと並行して大規模案件を遂行したことにより育児との両立に手応えを得るとともに、チームで取り組むシステム開発にやりがいを感じ、長く続けたい、という思いを新たにすることができました。

STEP.03

入社12年目

2018年 金融システム開発第三部 上席課長代理

進行中のプロジェクトに急遽ピンチヒッターとして参画

約1年半に及んだ2015年の大規模案件以降、さまざまな案件を経験しました。中でも、他プロジェクトからの支援要請を受けて急遽参画することになった資産運用会社向けシステムの開発案件は、初めて関わる分野だったため、業務知識がなく苦労する場面も多かったです。これまでの開発経験を頼りに、お客様の業務内容については有識者からサポートを得ながら、試行錯誤を繰り返して進めていきました。
私以外の途中参画メンバーも初めて関わる分野であったため、こまめに意思疎通を図り結束力を高めていくことで、複雑なシステムの開発を無事に完遂。突発的な案件に対しても、チーム力を高めることでミッションを果たすことができるという自信がつき、大きなやりがいも感じることができました。

STEP.04

入社14年目

2020年 金融システム開発第三部 次長

メンバーを信じて任せていく、チームマネジメントに舵を切る

この年は、並行して複数のファンドラップビジネス関連の案件を経験。証券会社における資産運用向けシステムの刷新や大手銀行におけるファンドラップビジネス向けシステムの開発・構築等、多様な案件が同時進行することから、自分の役割を明確にし、チームのマネジメントに徹しました。
プロジェクト管理をスムーズに行うために意識したのは、各メンバーに対して、的確な指示を適切なタイミングで行うこと。自らも手を動かした方が早い局面もありますが、後輩を信じて任せることで、若手社員の成長を促すとともに、私自身もメンバーを育成するためにどのようなサポートをすべきかを考えるようになりました。複数案件のマネジメントは本当に大変でしたが、プレイヤーからチームマネジメントへ役割を大きくシフトし、メンバーのために尽力したことで、案件を成功へ導くことができた年といえます。

STEP.05

入社16年目〜

2022年〜 リテール基幹システム第二部 次長

メンバーの成長を支え、プロジェクトを通じて社会に貢献

現在私が取り組んでいるのは、すでに構築されている証券会社向けシステムをベースにして、さまざまな金融機関に向けても展開していくプロジェクト。本案件では、プロジェクトリーダーとして開発を行っています。多くの金融機関で利用してもらえる仕様とするため、金融に関する業務・法律のプロである社内のビジネスアナリストとも連携しながら開発を進めているところです。開発中のシステムは「貯蓄から投資」を促す社会的ミッションの一助となり、個人投資家の資産運用ニーズに応えるもの。本案件の成功を通じて、世の中に広く貢献していきたいと思います。
一方、部署の中では、マネージャー職である課長として、メンバーそれぞれのキャリア形成をサポートする立場に。1on1ミーティングを設けて課員それぞれの想いや目標を把握し、各自の強みを活かした役割を与えられるよう努めています。その取り組みが、課あるいはチーム全体の生産性を向上させるとともに、個人の成長の後押しになることを期待しています。

STEP.06

これからのキャリア

今しかできない仕事と子育てに全力で臨みたい

多くのステークホルダーが結集して一つのシステムを作り上げていく案件は本当に楽しく、今後もさまざまなことを経験し、チャレンジしていきたいと思っています。また、リーダーとして任せてくれる上司の期待に応えられるよう、自己研鑽にも励んでいきたいです。そして、今の私にとって、チームメンバーの成長は自分の成長と同じように大事なこと。1on1からクロスコミュニケーションへと交流の輪を広げ、多くの刺激を受けてチームを活性化させることにより、メンバーの成長に貢献できたらうれしく思います。
こうしてキャリアを振り返ると、仕事一辺倒に思われるかもしれませんが、子どもと過ごす時間は何よりも大切でかけがえのないもの。周囲に対する感謝の気持ちを忘れずに、仕事で結果を残しつつ、今しかできない子育てに全力で向き合いたいと考えています。

記載された写真および原稿は2023年3月時点のものです。

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