(貧困対策の光と影)
白書によれば、農村貧困人口は2000年の9,422万人(対農村総人口比10.2%)から、2010年末には2,688万人(同2.8%)へと大幅に減少した。貧困救済目的財政支出(中央・地方合計)は、2001年の127.5億元から2010年349.3億元に増加、うち7割程度は、指定貧困救済重点地域に投入された。貧困救済目的も含めた中央の農村支援財政支出全体を見ると、2010年1,618億元、2011年2,000億元以上(うち貧困救済目的は270億元)、2012年も大幅に増やし、特に貧困救済目的予算は前年比20%以上の増加が予定されている(財政部)。
- 貧困対策関連の行政経費が過大。公開されている「3公経費」(公用車、公用出張、公費接待)によると、職員一人当たり3公経費は、行政機構の中で、国務院弁公室が最大。
- 貧困対策関連予算の配布が、資金の横領を誘発。たとえば2009年雲南省では、出納担当者が、80万人民元の貧困対策予算を横領、宝くじ購入資金に充てたとして、禁固13年の判決。
- かなりの貧困対策予算は、実際に貧困層には回らず、地方政府が庁舎建設費用等他の用途に流用(貧困対策予算のおよそ5分の一程度)。
(貧困基準大幅引き上げの意味)
中国では従来から、急速な経済成長に比し、貧困基準の引き上げが追いついていないとの認識から、基準が年々引き上げられてきた。2010-2011年、1,500元、1,800元など複数の引き上げ案が検討された模様であるが、白書の発表後、最終的に大幅引き上げとなる2,300元が採用された。
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