2017年08月09日
サマリー
◆2017年5月29日、日本版スチュワードシップ・コードの改訂版が公表された。その中には、重要な改訂項目の一つとして、集団的エンゲージメントが盛り込まれている。すなわち、同コード(改訂版)は、必要に応じ、集団的エンゲージメントが「有益な場合もあり得る」としている。
◆集団的エンゲージメントを実行するに当たっては、その場での情報伝達について、インサイダー取引規制、法人関係情報規制、フェア・ディスクロージャー・ルール上の問題が生じる可能性がある。
◆さらに、集団的エンゲージメントの内容によっては、大量保有報告制度上の問題(「重要提案行為等」、「共同保有者」)が生じる可能性もある。
◆これらの問題については、2014年の日本版スチュワードシップ・コード制定時に金融庁が公表した見解なども踏まえて、適切な対応をとることが求められるだろう。
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