サマリー
◆足もとは、雇用環境の改善ペースがさらに緩慢なものとなってきたことから個人消費は減速しているが、さらに財政問題等の先行き不透明感から消費者のセンチメントは悪化している。住宅価格下落の影響が軽微で、資金調達が可能な主体にとっては、住宅を購入する絶好の機会であり、住宅市場の改善が続いている。企業でも製造業を中心にマインドの悪化が明確だが、実際の企業活動はそれほど鈍化しているわけではない。だが、構造問題によって企業活動が鈍ると、改善ペースが鈍っている労働市場にも影を落とすことが想定されるだろう。“財政の崖”に対し、マーケットが議会の対応にネガティブな反応をみせると、市場の混乱がさらなるマインドの悪化等を通じて、実体経済の下押し圧力に転じる可能性が考えられる。
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