2011年10月31日
サマリー
◆Q3の中身をみると、個人消費と企業の設備投資が前期から加速し牽引役になっている。住宅投資や外需もプラスに寄与しているほか、政府支出は横ばいにとどまった。企業の在庫変動が唯一成長率を大きく押し下げており、Q3はみかけの数字以上に強い内容といえる。今後の焦点はこの勢いを維持できるかだが、個人消費に関する懸念材料は所得が伸び悩んでいる点である。また、国内的には、オバマ大統領が要望する経済対策の目処は立っていない。対外的には、欧州の問題は解決する方向に向かっているものの、リスクとして意識し続ける必要があるだろう。従って、緩やかな景気回復というメインシナリオを大きく上方修正させるような材料が見当たらない。
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