サマリー
◆失業率は9.2%と市場予想に反して3ヶ月連続で上昇。ここ3ヶ月間の上昇幅は概ね同じだが、内容的には一番悪いと言える。就業者の大幅な減少に加えて、労働参加率の低下が失業率の上昇幅を抑制しているからだ。仮に仕事を探して労働市場にとどまっていれば、統計上の失業率は9.4%台に跳ね上がっていたとみられる。6月の変化は質的な面を考慮すると、今後失業率は緩やかに低下するという金融当局の想定からやや逸脱したものだろう。一方で、自発的な離職者が増えたほか、労働市場に参入したものの、うまく仕事が見つからなかったケースも失業率押上げにつながっている。これらの要素は、景気回復局面では避けられない現象である。
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