中国:人民元の対米ドル変動幅を±1.0%に拡大

当面、元高加速は想定されず

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2012年04月16日

サマリー

◆中国人民銀行(中央銀行)は4月14日、人民元の米ドルに対する1日の変動幅を、基準値の±0.5%から±1.0%に拡大すると発表した。4月16日から実施される。

◆今回の変動幅拡大により、元高が加速する訳ではない。そもそも変動幅は、当日朝に中国外為取引センターが発表する基準値に対するものであり、そこには中国人民銀行の意図が強く働く。2011年は輸入物価上昇を元高によって一部相殺すべく、年間5.1%の元高が進んだが、今年はその必要性はなく、輸出企業への配慮からも年間で2%程度の緩やかな元高にとどまるとみている。

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