アジア

アジア小売市場の実態調査

地域:アジアテーマ:産業調査

2014年9月から2015年1月の期間に、経済産業省より「商取引適正化・製品安全に係る事業(アジア小売市場の実態調査)」を受託し、実施した。

国内の小売市場が頭打ちとなる中、我が国の流通事業者はアジアなどでの事業展開を加速させている。しかし、これらの国の中には、外資企業の出資や出店などを阻む規制が存在する上、参入した後も脆弱なインフラや特有の商慣行などに苦労する企業は少なくない。そこで本事業では、潜在的な魅力の高いアジア新興8ヵ国(※)の小売市場の実態を調査した(※インドネシア、フィリピン、ベトナム、タイ、ミャンマー、マレーシア、中国、インド)。本レポートでは、①概要・比較、②各国編、③トピックス、④業態別注目市場について取りまとめた。

①では、調査対象8ヵ国の概要、小売・卸売業に係る規制の比較、小売市場の比較分析を行った。外資出資規制では、卸売業では比較的規制が緩やかであるのに対して、小売業は全般的に厳しい。例えば、インドネシアとマレーシアではコンビニエンスストア(以下、CVS)等の小規模店舗業態への外国資本の出資は一切禁じられている。また、他の6ヵ国についても、CVSや店舗サイズの大きいスーパーマーケット、ハイパーマーケット等の各業態とも、「一定の条件」をクリアしなければ進出することができない。「一定の条件」としては、売場面積や店舗数の制限が代表的である。規制の存在と並んで日系小売企業を悩ませている点は、大半の国で見られる、規制の運用方法が不明瞭である、判断が当局担当者の裁量に拠る、規制が実質的に機能していないなどの運用面での課題である。

②では、各国について、経済概要、人口動態、小売市場の概要(主なプレーヤーとシェア、流通構造、商慣行、流通業に係る各種規制とその実態)、会社設立の諸手続きを整理した。

③では、日系大型小売業のアジア進出の歴史や海外小売企業の主な動きをまとめた。

④では、業態別の注目市場を分析した。CVSでは、まだ市場の寡占化が他国程ではないため今後の市場参入余地が相対的に高いベトナムが、ハイパーマーケットでは、成長率がアジア新興国の中でも高い水準にあり市場拡大のポテンシャルが見込まれるフィリピンなどが、スーパーマーケットでは、外資開放が認められれば中期的に急成長の可能性を持つミャンマーなどが、注目できる。

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