サマリー
◆2016年3月の全国コアCPI(除く生鮮食品、以下コアCPI)は前年比▲0.3%となり、市場コンセンサス(同▲0.2%)を下回った。財・サービス別(4分類)の寄与度を見ると、いずれも押し下げに寄与しており、特にエネルギー価格を中心に非耐久消費財のマイナス寄与が拡大した影響が目立つ。
◆2016年4月の東京都区部コアCPI(中旬速報値)は、前年比▲0.3%(3月:同▲0.3%)と4ヶ月連続のマイナスとなった。4月の東京都区部コアCPIの結果を踏まえると、4月のコアCPIは前年比▲0.3%と見込まれる。
◆先行きのコアCPIの前年比は、マイナス圏での推移がしばらく続いた後、2016年2月半ば以降の原油高を背景に、早ければ夏ごろからプラス基調に転じると想定している。原油価格が2月を底に大きく反発し、それに伴い原油価格の前年比マイナス幅が、ドルベースおよび円ベースのいずれを見ても足下で急速に縮小しており、このことが波及ラグを伴いながら今後の消費者物価の押し上げ要因になると考えている。
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