サマリー
◆2015年4月の機械受注統計によると、国内設備投資の先行指標である民需(船舶・電力を除く)は、前月比+3.8%となり、市場コンセンサス(同▲2.1%)を上回った。前月に内閣府より公表された見通しでは4-6月期に大幅な減少が見込まれていたことから、機械受注の減少を警戒し弱めのコンセンサスとなっていたが、このような予想を良い意味で裏切る良好な結果であったと言える。
◆需要者別に受注を見ると、製造業は前月比+10.5%と2ヶ月連続で増加した。製造業はこのところやや増勢を欠いていたことに加え、内閣府見通しでも4-6月期の減少が見込まれていたが、今回の結果はこのような不安をひとまず払しょくする内容であった。非製造業(船舶・電力を除く)は前月比▲0.6%と2ヶ月ぶりに減少し、このところ勢いを欠いている。
◆内閣府公表の4-6月期見通しでは、民需(船舶・電力を除く)は前期比▲7.4%と4四半期ぶりの減少が見込まれている。この見通しは、5月と6月にそれぞれ前月比▲12.5%の減少でも達成可能である。また、5月と6月にそれぞれ前月比▲5.1%の減少でも、4-6月期には前期比増加を記録する。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
関連のレポート・コラム
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
日本経済見通し:2024年2月
2025年度にかけて1%前後のプラス成長と2%インフレを見込む
2024年02月22日
-
ビットコイン現物ETF、日本で組成可能か?
米SEC承認を受けて、日本で導入することの法制度上の是非を考察
2024年02月13日
-
第220回日本経済予測(改訂版)
賃上げの持続力と金融政策正常化の行方①自然利子率の引き上げ、②投資と実質賃金の好循環、を検証
2024年03月11日
-
日本経済見通し:2024年3月
24年の春闘賃上げ率5%超えを受け、日銀はマイナス金利政策を解除
2024年03月22日
-
2024年の日本経済見通し
緩やかな景気回復と金融政策の転換を見込むも海外経済リスクに注意
2023年12月21日
日本経済見通し:2024年2月
2025年度にかけて1%前後のプラス成長と2%インフレを見込む
2024年02月22日
ビットコイン現物ETF、日本で組成可能か?
米SEC承認を受けて、日本で導入することの法制度上の是非を考察
2024年02月13日
第220回日本経済予測(改訂版)
賃上げの持続力と金融政策正常化の行方①自然利子率の引き上げ、②投資と実質賃金の好循環、を検証
2024年03月11日
日本経済見通し:2024年3月
24年の春闘賃上げ率5%超えを受け、日銀はマイナス金利政策を解除
2024年03月22日
2024年の日本経済見通し
緩やかな景気回復と金融政策の転換を見込むも海外経済リスクに注意
2023年12月21日