-大和総研・第3回企業のリスクマネジメントに関するアンケート調査※ -リスク管理体制を拡充し、全社的リスクマネジメント(ERM)に向かう日本企業

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2008年10月23日

  • 株式会社大和総研 経営戦略研究所
    経営戦略研究部

株式会社大和総研・経営戦略研究所では、日本の上場企業を対象として「第3回企業のリスクマネジメントに関するアンケート調査」を実施しました。


本アンケート調査は、東証1,2部、ジャスダックに上場する企業(1000社)を対象として2008年8月に実施し、152社から回答(回答率:15.2%)を得ました。


今回のアンケート調査結果の総括は下記の通りです。

  1. リスクマネジメントの洗い出しを実施している企業は約8割であり、リスクマネジメントに関する企業の関心が高くなってきていることを伺わせます。
  2. リスクマネジメントの対象をは、「危機管理」、「法令遵守」、「業務運営管理」と範囲が広くなってきており、また「事業戦略リスク」を対象とする企業も半数を超えていました。
  3. リスク専任部署の人数をは、5~10名と回答している企業が最も多く(28%)、徐々に陣容の拡大が図られてきているものと推察されます。
  4. リスクマネジメントが有効に機能するための重要な項目をとして、「トップのコミットメント」や「リスクの洗い出し」のほか、「専門部署によるモニタリング」、「社員教育研修」を挙げる企業が増えていました。
  5. リスクマネジメントを推進するうえでの苦労点をとしては、約8割の企業が「現場のリスク管理への理解や協力を仰ぐこと」と回答しています。
  6. 日本版SOX法対応との連携をについては、ERM体制へとつなげる、もしくは一部で連携していくと回答した企業が約7割に達していました。


大和総研では、今後も、リスクマネジメントや内部統制に関する企業の取り組みについての調査や分析を進め、当該分野におけるグットプラクティス、ベストプラクティスに関する情報発信を行ってまいります。


以上

  • 第1回は、2004年8月に実施。423社を対象とし、89社から回答(回答率:21%)を得ました。第2回は2006年2月に実施。425社を対象とし、93社から回答(回答率:22%)を得ました。