大和総研
「持ち合い」時代の終焉

2004年2月4日

株式持ち合いの本質は集団的な自己株保有、資本の空洞化である。この事がわが国産業・株式市場等に様々なマイナスの影響を及ぼしてきた。しかし、この持ち合いは90年代以降着実に減少を続けている。上場企業による持ち合い比率(市場全体に対する持ち合い株の比率)は、株数ベースで1991年度の15.7%から2002年度には5.2%にまで低下した。特に、90年代終りからの解消ペースは急速である。解消が進み残存する持ち合いが少なくなると、持ち合いを前提としない制度を新たに築こうとの動きが活発になってくる。最近では持ち合いはマイナスの効果のほうが大きいという認識が圧倒的になろうとしている。 この価値観の変化を含めて、いまや21世紀のわが国の産業・株式市場は「『持ち合い』時代の終焉」を宣言する段階に達したと思われる。 もっとも、持ち合いの中心に位置する銀行の保有株リスクは、02年度でも自己資本の2割から3割に相当する。保有株のリスクはなお大きい面がある。金融機関の一層のリスク低減と資本市場の透明化のために、更なる努力も必要だろう。

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