量子の未来を見据えた、企業の価値創造

量子技術が変える、信頼と競争力のかたち

量子計算機の進化は、私たちの社会や産業のあり方を根本から変える可能性を秘めています。従来の計算能力をはるかに超える処理性能は、医療・金融・製造など多くの分野に革新をもたらす一方で、情報の保護や通信の安全性に対する新たな課題も浮き彫りにしています。
今、企業に求められているのは、量子技術の恩恵を活かしながら、そのリスクにも冷静に備える姿勢です。暗号技術の見直し、通信インフラの再構築、そして信頼性の維持——量子時代において選ばれる企業となるために、今から準備を始めることが重要です。

1. 量子計算機の脅威と可能性

量子計算機とは、従来のコンピュータとはまったく異なる原理で動作する次世代の計算機です。量子力学の特性を活用することで、特定の問題に対しては、従来のコンピュータより効率的に計算できます。たとえば、インターネットの通信や金融取引で使われているRSA暗号は、量子計算機が実用化されると安全性が失われると考えられています。
一方で、量子計算機は医薬品の開発、気候変動の予測、新素材の発見など、社会に大きな恩恵をもたらす可能性もあります。つまり、量子技術は「リスク」と「チャンス」の両面を持っているのです。

2. 耐量子計算機暗号(PQC)による防御

量子計算機の脅威に対抗するために開発されているのが「耐量子計算機暗号(Post-Quantum Cryptography:PQC)」です。これは、量子計算機でも解読が困難な新しい暗号方式で、現在、米国のNIST(国立標準技術研究所)によって標準化が進められています。
PQCは、従来の暗号と同じように使える一方で、量子計算機による攻撃にも耐えられる設計になっています。企業がPQCを導入することで、将来的な量子攻撃に備え、顧客情報や機密データを守ることが可能になります。
特に、金融機関や医療機関、製造業など、長期間にわたってデータを保管する必要がある業界では、今からPQCへの移行を検討することが重要です。

3. 量子鍵配送(QKD)による未来の通信基盤

もうひとつの量子時代のセキュリティ技術が「量子鍵配送(Quantum Key Distribution:QKD)」です。これは、量子力学の原理を使って、盗聴されることなく暗号鍵を安全に送る技術です。
QKDの特徴は、「盗聴されると必ず気づける」という点です。量子の世界では、誰かが通信をのぞき見しようとすると、その行為が通信に影響を与えるため、盗聴の痕跡が残ります。これにより、通信の安全性を非常に高いレベルで確保できます。
すでに一部の国や企業では、QKDを使った量子通信ネットワークの構築が始まっており、将来的には政府機関や金融機関、重要インフラなどでの活用が期待されています。

量子計算機、対量子計算機暗号(PQC)、量子鍵配送(QKD)の列に対し、概要、目的、企業にとっての備え、導入のタイミングの行でそれぞれの内容を解説している表

量子技術の進化は避けられない未来です。企業がこの変化に対応するためには、PQCやQKDといった量子耐性技術を理解し、段階的に導入していくことが求められます。
当社では、国内大手証券会社のサイバーセキュリティ対策支援で培った豊富な実績をもとに、量子時代に対応したセキュリティ強化を幅広く支援する体制を整えています。
技術的な対策はもちろん、人的・組織的なセキュリティ管理態勢の構築・運用まで、企業の実情に合わせた最適なソリューションを一貫してご提案いたします。

量子時代を支えるテクノロジー

量子計算機の進化がもたらす新たな可能性と脅威に対し、企業はどのように備えるべきか。
耐量子暗号(PQC)をはじめ、量子鍵配送(QKD)などの次世代セキュリティ技術、制度の動向、そして企業が今から取り組むべき対策について、私たちのノウハウとともにわかりやすく解説します。

量子が変える計算と通信量子技術

量子コンピュータとは 仕組み、従来技術との違い、最新動向について解説

量子コンピュータ

量子力学の原理を応用した新たなコンピュータ

大和総研の取り組み

サイバーセキュリティ<br class="_pc">対策

ITソリューション

サイバーセキュリティ
対策

巧妙化・悪質化するサイバー攻撃への
対策でお悩みの方

詳しくみる
ゼロトラスト導入で大和証券のセキュリティを強化

事例

ゼロトラスト導入で大和証券のセキュリティを強化

ファットクライアント端末約12,000台、
スマートフォン約7,000台を対象に、
最新鋭のセキュリティシステムの導入に挑む

詳しくみる
大和総研の取り組みをもっとみる

トレンドIT用語を学ぶ