世界経済
欧州と中国の同時停滞で外部環境が不安定化

サマリー

日本経済は2012年5月から11月にかけて景気後退に陥った。短期間とはいえ後退局面に至ったのは、スペインやイタリアの財政問題を起点にユーロ圏の金融不安が高まり、欧州経済の悪化につながったことによる。この時、欧州向け輸出比率の高い中国経済がその余波を受け、日本の輸出は対欧州だけでなく、対中国でも大きく減少した。

現在、ユーロ圏はデフレを阻止するためECBが量的緩和に踏み込むべき状況にあるが、緊縮財政を維持しながら景気回復を図ることは難しい。一方、中国では増加する非金融部門向けの債務と、低下する実質成長率とのアンバランスが広がっている。7-9月期の実質GDP成長率が5年半ぶりの低水準となった中国経済には、不動産市場の調整を起点にさらに減速する可能性がある。救いは米国経済がしっかりしていることだが、10月のQE3終了後に控える来年以降の利上げのタイミングは、やはり世界経済のリスクを意識したものにならざるを得ないだろう。消費税率引き上げの影響を脱し切れていない日本にとって、しばらく要注意の外部環境が続く。

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2016年7月7日
欧州経済・金融見通し ~英国は本当にEUを離脱するのか?~

書籍

川村 雄介 監修・著、
大和総研 著
『習近平時代の中国人民元がわかる本』

誕生から半年が過ぎようとして、“改革”に力が入る中国・習近平政権。なかでも、人民元は、中国が世界にアピールできる1つの武器となっている。本書では、人民元に対する素朴な疑問から、中国が目指す未来まで分かりやすく解説。そして、変わりゆく人民元に投資する際の留意点なども指摘している。

川村 雄介 監修・著、
大和総研 著
『ミャンマー開国 ― その経済と金融 ―』

民主化政策への転換を図り、開国したミャンマー。本書では、ミャンマーの歴史・政治体制を俯瞰し、人的資本、産業構造、対外関係、金融・財政などを統計に基づき客観的に解説、抱える課題や今後の経済発展に必要な政策についても述べています。ミャンマーをより深く理解して頂くため、多くのビジネスマンに活用して頂ければ幸いです。