世界経済
円安で輸出が伸び悩む一つの背景

2014年8月22日

サマリー

円相場の大幅な減価にもかかわらず、日本の輸出は伸び悩んでいる。もちろん円高が是正されていなければ輸出はもっと低迷していただろう。輸出が伸び悩む理由の一つは、世界経済が力強さを欠く貿易環境にある。新興国は全般に成長率を鈍化させ、欧州では牽引役のドイツが地政学的リスクの影響もあり失速気味となっている。もう一つの理由は、日本企業の海外現地生産の拡大にあり、これはアジア諸国の関税制度とも関係している。日本の基幹産業である自動車の輸出台数は、リーマン・ショック前のピーク比で約40%減少している。自動車の現地生産と販売台数は、すでにアジアが米国を大きく上回っているが、インド100%、タイ80%、中国の25%など、アジアの主要国は完成車輸入に高関税を課している。そのためアジア自動車市場の成長に対して、輸出ではなく現地生産の拡大で対応するのが合理的な選択となる。さらに自動車部品も輸出に代わり現地調達が大幅に増えている。これは円安が輸出の拡大を促す景気回復のルートの一つが、過去のように機能しなくなったことを意味している。

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2016年7月7日
欧州経済・金融見通し ~英国は本当にEUを離脱するのか?~

書籍

川村 雄介 監修・著、
大和総研 著
『習近平時代の中国人民元がわかる本』

誕生から半年が過ぎようとして、“改革”に力が入る中国・習近平政権。なかでも、人民元は、中国が世界にアピールできる1つの武器となっている。本書では、人民元に対する素朴な疑問から、中国が目指す未来まで分かりやすく解説。そして、変わりゆく人民元に投資する際の留意点なども指摘している。

川村 雄介 監修・著、
大和総研 著
『ミャンマー開国 ― その経済と金融 ―』

民主化政策への転換を図り、開国したミャンマー。本書では、ミャンマーの歴史・政治体制を俯瞰し、人的資本、産業構造、対外関係、金融・財政などを統計に基づき客観的に解説、抱える課題や今後の経済発展に必要な政策についても述べています。ミャンマーをより深く理解して頂くため、多くのビジネスマンに活用して頂ければ幸いです。