欧州経済
既にギリシャ危機からユーロ危機へ

国民投票の結果はNo。ギリシャ情勢の今後の見通し

2015年7月6日

  • ロンドンリサーチセンター シニアエコノミスト 菅野 泰夫

サマリー

◆ギリシャでは、欧州連合(EU)が示した財政緊縮策の受け入れの是非を問う国民投票が7月5日に投開票された。欧州のみならず世界中が注目した結果は反対(No)が61.3%と賛成(Yes)の38.7%を大きく上回り過半数に達した。

◆今回の国民投票の結果を受けて、7月7日(火)にユーログループは、今後のギリシャへの支援策を協議する緊急会合を予定している。今回の国民投票の結果を受けてユーログループのダイセルブルーム議長は、“この結果はギリシャの未来にとって非常に残念なものとなった”と発言した。

◆EU首脳の多くは今回の国民投票でNoの場合には交渉中止を明言しており、今後の金融支援プログラムが合意に達するのは難しいことが予想される。最終的に7日に(ユーログループ側からの)政治的な判断がなければ、ギリシャの全ての債務不履行(デフォルト)およびユーロ離脱が現実味を帯びる。

◆シティの市場関係者の多くは先週から(国民投票で)賛成多数を予測していたため、その反動から欧州の金融市場は大荒れとなることが予想される。既にギリシャ危機というよりは、未曽有のユーロ危機に突入した感も否めず、EU首脳も慎重な対応が求められるといえるだろう。

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2016年7月7日
欧州経済・金融見通し ~英国は本当にEUを離脱するのか?~

書籍

川村 雄介 監修・著、
大和総研 著
『習近平時代の中国人民元がわかる本』

誕生から半年が過ぎようとして、“改革”に力が入る中国・習近平政権。なかでも、人民元は、中国が世界にアピールできる1つの武器となっている。本書では、人民元に対する素朴な疑問から、中国が目指す未来まで分かりやすく解説。そして、変わりゆく人民元に投資する際の留意点なども指摘している。

川村 雄介 監修・著、
大和総研 著
『ミャンマー開国 ― その経済と金融 ―』

民主化政策への転換を図り、開国したミャンマー。本書では、ミャンマーの歴史・政治体制を俯瞰し、人的資本、産業構造、対外関係、金融・財政などを統計に基づき客観的に解説、抱える課題や今後の経済発展に必要な政策についても述べています。ミャンマーをより深く理解して頂くため、多くのビジネスマンに活用して頂ければ幸いです。