中国経済
中国香港双方向の株式投資直通列車が開通へ

上海市場の健全化と魅力向上を推進しなければ一方通行の可能性も

2014年4月11日

サマリー

◆中国証券監督管理委員会(CSRC)と香港証券先物事務監察委員会(SFC)は、2014年4月10日付けで中国の投資家が香港上場株を、香港の投資家が上海上場株を売買する、双方向の株式投資のテストを認める旨の公告を発表した。6ヵ月後に実施の予定。

◆香港から上海市場への1日当たりの投資上限は130億元、2014年3月の1日当たり上海A株売買金額は889億元、同様に中国から香港市場への1日当たり投資上限は105億元、香港市場の株式売買代金は713億香港ドル(566億元)であり、実施後の短期的なインパクトは決して小さくない。

◆もちろん、どちらか一方への資金流入のみが活発化する可能性もある。可能性が高いのは中国から香港への資金流入であろう。①香港市場の投資主体は域内外の機関投資家・個人投資家がそれぞれ存在感を持ち、上海市場との比較でより合理的な株価形成が期待される、②香港市場の規則や情報開示はより透明性が高く、厳格に適用されている、③株式新規公開(IPO)が活発な香港では、より多くの新たな投資機会が提供されている、ことなどから、中国の国内投資家が上海株を売却して、香港株に資金をシフトさせる(香港の投資家は引き続き香港株を選好)といったことも十分に考えられる。今回の「双方向の株式投資」は、上海株式市場の健全化と魅力向上を一段と推進するきっかけともなりえよう。

レポートをダウンロードする

お気に入りへ登録

この記事を「お気に入りレポート」に登録しておくことができます。

このレポートのURLを転送する

  • @

お問い合わせ

PDFファイルの閲覧にはAdobe® Reader®新しいウィンドウで開きますが必要となります。お持ちでない方は、アドビ システムズのウェブサイトから無償ダウンロードができます。
なお、Adobe® Reader®のインストール方法は、アドビ システムズ ウェブサイト新しいウィンドウで開きますをご覧ください。

Get Adobe® Reader®

リサーチ

リサーチメールマガジン

大和総研研究員によるレポートやコラム、書籍・刊行物などの最新情報を適宜お届けします。

ダイワインターネットTV

2016年7月7日
欧州経済・金融見通し ~英国は本当にEUを離脱するのか?~

書籍

川村 雄介 監修・著、
大和総研 著
『習近平時代の中国人民元がわかる本』

誕生から半年が過ぎようとして、“改革”に力が入る中国・習近平政権。なかでも、人民元は、中国が世界にアピールできる1つの武器となっている。本書では、人民元に対する素朴な疑問から、中国が目指す未来まで分かりやすく解説。そして、変わりゆく人民元に投資する際の留意点なども指摘している。

川村 雄介 監修・著、
大和総研 著
『ミャンマー開国 ― その経済と金融 ―』

民主化政策への転換を図り、開国したミャンマー。本書では、ミャンマーの歴史・政治体制を俯瞰し、人的資本、産業構造、対外関係、金融・財政などを統計に基づき客観的に解説、抱える課題や今後の経済発展に必要な政策についても述べています。ミャンマーをより深く理解して頂くため、多くのビジネスマンに活用して頂ければ幸いです。