証券・金融取引の法制度 会社法のすべて
CGコード開示の動向① 「コンプライ・オア・エクスプレイン」の現況

“comply or explain” : that is the question

サマリー

◆上場会社によるコーポレートガバナンス・コードに基づく開示情報を記載した「コーポレート・ガバナンスに関する報告書」の提出が進んでいる。

◆東証1部上場会社による10月末までの提出分では、すべての原則を「コンプライ」しているとする会社は、38.2%であった。当初は、すべての原則を「コンプライ」しているとする会社が多数を占めていたが、秋以降、「エクスプレイン」を行う会社の割合も増加した。

◆もっとも、開示内容は、ほぼ同じであるにもかかわらず、一方は、「コンプライ」(としての開示)、他方は「エクスプレイン」(としての開示)という事例もある。その意味で、単純にコンプライ率のみを取り上げることは、ミスリーディングとなる危険性もある。

◆「エクスプレイン」の内容については、「コンプライ」のための対応を「実施予定」あるいは「検討中」とするもののほか、ほぼ「コンプライ」と同等の内容のもの、自社の個別状況を強調するもの、コーポレートガバナンス・コードの定める原則に対して反論するもの、なども見受けられた。

◆「コンプライ」としての開示については、(開示が求められる)いわゆる11の原則に加えて、任意で他の原則に関する自社の対応を説明している上場会社も、一部、存在している。中には、すべての原則について、説明を行っているものも存在している。

◆「エクスプレイン」としての開示、「コンプライ」としての開示、いずれについてもいえることだが、自社の対応を詳細に説明する上場会社がある一方、抽象的・表層的な説明にとどまるものもある。今後、「正確で利用者にとって分かりやすく、情報として有用性の高い」(基本原則3)開示が、徹底されることが望まれる。

お気に入りへ登録

この記事を「お気に入りレポート」に登録しておくことができます。

このレポートのURLを転送する

  • @

おすすめ関連レポート

お問い合わせ

PDFファイルの閲覧にはAdobe® Reader®新しいウィンドウで開きますが必要となります。お持ちでない方は、アドビ システムズのウェブサイトから無償ダウンロードができます。
なお、Adobe® Reader®のインストール方法は、アドビ システムズ ウェブサイト新しいウィンドウで開きますをご覧ください。

Get Adobe® Reader®

リサーチ

リサーチメールマガジン

大和総研研究員によるレポートやコラム、書籍・刊行物などの最新情報を適宜お届けします。

ダイワインターネットTV

2016年6月29日
変わるDC(確定拠出年金)制度 ~広く国民が活用できる制度に~

書籍・刊行物

大和総研 金融調査部 制度調査課 著
すぐに役立つ税金ガイド 税金読本(2016年度版)

ジュニアNISAの開始や、個人番号(マイナンバー)制度の導入など、最新の税制改正を反映した2016年度版の「税金読本」を刊行いたしました。本書では、個人投資家の方が証券投資を行う上での税制、および、相続・贈与・不動産に関する税制をわかりやすく解説しています。

是枝 俊悟 著
『NISA、DCから一括贈与まで 税制優遇商品の選び方・すすめ方』

FP(フィナンシャルプランナー)や金融機関にお勤めの方など、金融商品を提案する方に向けたNISA、DC(確定拠出年金)、一括贈与などの税制優遇商品の解説書です。NISAやDCなどの税制優遇商品の「本当の魅力」を他制度と比較分析した上で再発見し、資産運用の動機別に「このお客様にはどの制度を提案したらよいか」を紹介します。

大和総研 金融調査部制度調査課 著
バーゼル規制とその実務

複雑なバーゼルⅢを含むバーゼル規制全体の内容を整理し、Q&A形式(117項目)で解説しています。解説にあたっては、2013年11月末までに公表されたわが国の規制、告示、Q&Aや監督指針を可能な限り盛り込んでいます。また、バーゼル2.5やバーゼルⅢの導入の影響を、大和総研独自のアンケート調査を踏まえて分析しています。