経済分析レポート
11月貿易統計

円安が輸出入金額を押し上げ

2014年12月17日

  • エコノミック・インテリジェンス・チーム エコノミスト 橋本 政彦

サマリー

◆2014年11月の貿易統計では、輸出金額は前年比+4.9%と3ヶ月連続の増加となったものの、市場コンセンサス(同+7.0%)を下回る結果となった。円安が進んだことで輸出価格は同+6.7%と上昇幅が前月(同+4.6%)から拡大した。一方、輸出数量が同▲1.7%と3ヶ月ぶりの前年割れとなったことから、輸出金額の増加率は前月より縮小した。ただし、季節調整値で見た輸出金額は前月比+0.3%と6ヶ月連続の増加となっており、輸出金額は円安進行による価格上昇を主因に増加傾向が続いている。

◆11月の輸入金額は、前年比▲1.7%と3ヶ月ぶりの減少となった。原油などの国際商品市況の下落が輸入価格の押し下げに作用したものの、円安進行による上昇圧力の方が強くなった結果、輸入価格は前年比+5.7%と前月(同+4.8%)から上昇幅が拡大した。一方、輸入数量が同▲6.9%と2ヶ月連続の低下となったことが輸入金額を押し下げる要因となった。この結果、貿易収支は▲8,919億円と29ヶ月連続の赤字となったものの、2ヶ月連続で赤字幅は前年より縮小した。

◆輸出数量指数を季節調整値で見ると(季節調整は大和総研による)、前月比▲1.4%と3ヶ月ぶりの低下となった。しかし、前月の上昇幅に比べると11月の低下幅は小さく、3ヶ月移動平均値は4ヶ月連続の増加となっていることから、輸出数量は非常に緩やかであるものの持ち直しつつあると評価できよう。

レポートをダウンロードする

お気に入りへ登録

この記事を「お気に入りレポート」に登録しておくことができます。

このレポートのURLを転送する

  • @

お問い合わせ

PDFファイルの閲覧にはAdobe® Reader®新しいウィンドウで開きますが必要となります。お持ちでない方は、アドビ システムズのウェブサイトから無償ダウンロードができます。
なお、Adobe® Reader®のインストール方法は、アドビ システムズ ウェブサイト新しいウィンドウで開きますをご覧ください。

Get Adobe® Reader®

リサーチ

リサーチメールマガジン

大和総研研究員によるレポートやコラム、書籍・刊行物などの最新情報を適宜お届けします。

書籍・刊行物

熊谷亮丸、大和総研
トランプ政権で日本経済はこうなる(日経プレミアシリーズ)

「波乱はなし」と思われた米大統領選で、まさかのトランプ勝利!今後の米国・日本経済では何が起きるのか?トランプ勝利で不透明感の強まる米国の通商政策や金融規制、環境政策、日本経済の先行きについて、大和総研のエコノミストたちがやさしく、わかりやすく解説しています。2017年の経済情勢を見通すうえで必読の一冊です。

熊谷 亮丸 監修、大和総研 編著
この1冊でわかる 世界経済の新常識2017

「米国大統領選挙」「Brexit」「中国『バブル』崩壊」「FinTech」・・・私たちの日常生活には、「世界経済」に関するニュースがあふれています。本書では、トランプ大統領誕生による米国経済への影響をはじめ、世界経済はどんな仕組みで動いているのか、なぜ世界経済の動きが日本経済に影響を及ぼすのかなどについて、わかりやすく解説しています。