経済分析レポート
8月貿易統計

輸出の回復がもたつく

2014年9月18日

  • エコノミック・インテリジェンス・チーム エコノミスト 長内 智

サマリー

◆2014年8月の貿易統計は、輸出が伸び悩み、先行きの貿易収支の改善に対しても楽観視できない内容となった。輸出金額は前年比▲1.3%と市場コンセンサス(同▲2.6%)を上回ったものの、2ヶ月ぶりのマイナス。これは輸出価格が同+1.6%と2ヶ月連続のプラスとなった一方で、輸出数量が同▲2.9%と前年を大きく下回ったことによる。8月の輸入金額は、前年比▲1.5%と3ヶ月ぶりのマイナスとなった。

◆貿易収支は▲9,485億円と26ヶ月連続の赤字となったものの、赤字幅は前年(▲9,714億円)よりも小幅に縮小した。輸入の減少幅が輸出の減少幅より大きかったことで、貿易収支の赤字幅縮小は2ヶ月連続となった。

◆貿易収支の先行きについては、内需の拡大に合わせて、輸入数量・金額も増加が続くとみられることから、貿易収支の早期黒字化は難しく、当面は赤字での推移が続く見込み。8月後半以降の円安進行に伴うエネルギーの輸入額の増加や、iPhone 6の販売開始による通信機輸入の拡大等によって、貿易赤字額が拡大する可能性がある。

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