経済分析レポート
5月消費統計

所得環境の改善による消費増加へ

2013年6月28日

  • 経済調査部 エコノミスト 齋藤 勉

サマリー

◆2013年5月の総務省「家計調査」によると、実質消費支出は前年比▲1.6%と5ヶ月ぶりのマイナスとなった。季節調整値で見ると前月比+0.1%と2ヶ月ぶりの増加、振れの大きい住居や自動車などを除いた実質消費支出(除く住居等)で見ると、同+1.3%と3ヶ月ぶりの増加となった。

◆実質消費支出の動きを項目別に見ると、「教育」が前月比+17.5%、「保健医療」が同+10.4%と前月の反動から増加したほか、「被服及び履物」が同+3.9%と増加した。「交通・通信」が同▲1.1%、「教養娯楽」が同▲1.8%。「食料」が同▲0.1%とそれぞれ減少し、「光熱・水道」、「家具・家事用品家事用品」は同0.0%と前月比横ばいの推移であった。「被服及び履物」は、前月が天候不良などで販売が振るわなかったことに加え、5月後半に気温が上昇した影響で夏物衣料品に動きが見られたことから増加した。「交通・通信」は3ヶ月連続の減少となったが、新車販売台数は高水準での推移を保っており、軽自動車を中心として乗用車向け支出は好調が続いている。

◆勤労者世帯の平均消費性向を見ると、4月を境に低下しており、平常時の水準へ回帰しつつある。一方で、可処分所得は緩やかに増加を続けており、消費性向の低下が消費を押し下げる影響を緩和している。足下で海外経済に変調が見られるものの、日本経済が成長を続けるという見通しに変わりはなく、生産の拡大に伴う所得環境の改善が続く見込みである。今後消費性向の低下が続いたとしても、消費は緩やかに増加が続くとみている。

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