経済分析レポート
経済指標の要点(9/19~10/18 発表統計分)

2012年10月19日

経済調査部 エコノミスト 齋藤 勉
久後 翔太郎

サマリー

◆企業関連の指標は、総じて足下の減速傾向が継続しており、景気の踊り場入りを確認する内容であった。鉱工業生産指数は前月比▲1.6%と2ヶ月連続のマイナスとなり、弱い動きが継続している。輸出金額は前年比▲5.8%と3ヶ月連続のマイナスとなった。米国向けが下支えとなるなか、欧州、アジア向けの減速により、輸出全体として弱含むという構造が続いている。機械受注(船舶・電力を除く民需)は前月比▲3.3%と3ヶ月ぶりの悪化となった。日銀短観では、大企業・製造業の「業況判断DI(最近)」が▲3%ptと3期ぶりに前回(▲1%pt)から悪化となった。

◆家計関連の指標は、消費が一時的に上振れたものの、今後の低調な推移を予感させる内容であった。実質消費(除く住居等)は前月比+3.0%と4ヶ月ぶりの増加となった。ただし、季節要因など一時的な振れが多く、基調としては強くない。失業率は前月から0.1%pt改善し、有効求人倍率は前月と同水準となった。現金給与総額は前年比0.0%と、横ばいでの推移となった。先行きは、年内生産の足踏みが想定されることから所得、雇用、消費環境も低調な推移が続くとみている。

◆今後発表される統計では、貿易や生産といった企業関連の指標が注目される。特に、貿易について、9月以降の日中関係悪化の影響が、初めて数字で確認されるため、今後の日本経済全体への影響を含めて注目している。また、生産については、輸送機械の動向を引き続き注視したい。エコカー補助金は9月21日に受付を終了し、製造工業生産予測調査では9月の輸送機械の生産は大幅な落ち込みが見込まれている。9月以降の生産全体の推移を占ううえで、製造工業生産予測調査の輸送機械の10月および11月の生産見込みに注目したい。

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