金融資本市場
中小企業金融のリスク偏在を考える

『大和総研調査季報』 2013年新春号(Vol.9)掲載

2013年3月1日

  • 金融調査部兼調査提言企画室 研究員 太田 珠美

サマリー

中小企業の資本構成は過去30年で大きく変化している。企業間信用の割合が減少し、自己資本の割合が増加している。金融機関からの借入も、長期の割合が増えている。

とはいえ、中小企業の資金調達手段および調達先は大企業と比べれば限られている。そのため、1990年代後半および2000年代後半の金融危機の際は中小企業に対して様々な金融支援策が実施された。

外部で不測の事態が生じたときに金融機関や取引先から受ける影響をできる限り小さくするには、普段から資金調達手段および調達先の分散化を図っておくことが重要である。

中小企業の資金繰りに間接金融や企業間信用が大きな位置を占めるのは、金融機関・縁故者以外の株主・債権者を探すことが現実的に難しいことも背景にある。現状、企業の資金調達コストは低く抑えられており、資本構成をあまり気にせずとも大きな問題は生じない状況である。しかし、金利上昇局面を迎えた場合など不測の事態に備え、各中小企業においても資金調達の多様化を講じておくべきであろう。


大和総研 調査本部が、その長年にわたる知識と経験の蓄積を結集し、経済、金融資本市場及びそれらを取り巻く制度を含め、的確な現状分析に基づき、将来展望を踏まえた政策提言を積極的に発信していくとのコンセプトのもと、2011年1月に創刊いたしました。

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