【経営企画部 業務必携】コーポレートガバナンス・コード時代の企業価値創造プロセス(2)

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  • マネジメントコンサルティング部 主席コンサルタント 林 正浩

サマリー

◆ガバナンスとは一般的に統治主体が非統治主体を誘導する行為と理解されるが、更に考えを深め「支配を支配と見せない」統治技術と見る向きもある。


◆支配を支配と見せない、との観点からは統制要件としての事業環境分析や戦略・計画の策定プロセスが帯びる重要性は今後さらに高まるであろう。インビジブルな仕掛けや技術に着目することでコーポレートガバナンスの実効性を一層高めることが本邦企業には期待される。


◆企業価値創造プロセスに対する基本スタンスは「伊藤レポート」における課題認識及びコード原案における「序文」に依拠するべきと考える。これらのエッセンスを十分に吟味した上で、序文で強調されている工夫を重ねる必要があろう。


◆特に、イノベーション創出力に富んでいるはずの我が国において何故企業の収益力や国際競争力が高まらないのか。このパラドックスこそ事の本質である。こうした観点から「継続的なイノベーション」をどう生むかに意識を集中するべきであろう。


◆中長期視点での価値創造のポイントは企業サイドも生活者サイドもうかがい知ることのできない「未知のⅣ領域」であり、この「知らない×知らない」領域の因数分解を意識することがイノベーションを加速させるのではないだろうか。

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