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第3回 効果的なコミュニケーションのために

2009年7月23日

携帯電話(※1)の加入契約数は2009年6月末現在で、1億1302万件となった。ほぼ国民一人に一台の携帯電話が保有されている計算になる。街角や、電車内、職場など、いたるところで携帯電話にアクセスしている姿を見かける。ネット検索や音楽・ゲームなどの利用もあろうが、ほとんどがメールによるコミュニケーションであろう。

今やビジネスにおいては、メールは欠くべからざるコミュニケーションツールである。 しかし、オフィスで使うビジネスメール、どのように文章を作成すべきか研修を受けたことがある人はいるだろうか?ビジネス文書自体ですらその作成方法について教育を受けた人も少ないのではないだろうか。

メールは「簡便に」が基本であり、形式に縛られないのがその利点なのかもしれない。しかし、そんなメールでも私は敢えてビジネス文書の基本を押えておくことを強調したい。

ビジネス文書の基本は、「エグゼクティブ・サマリー」に集約されている。古くはイギリスのチャーチル元首相や、レーガン米元大統領が用いていたもので、どんな案件でもA4判1枚に要約化するというものである。エグゼクティブ・サマリーのポイントは次の5つ。
(1) 要点は3つ~5つに絞り文書の冒頭、(2)基本はやはり5W1H、(3)結論ファースト、(4)長文 よりシンプルな記号(○、□、△、※)で文章を視覚化、(5)クイックレスポンス(会議メモ、面談録は30分以内にまとめる)

では、これらを参考に、効果的なビジネスメール作成のポイントを挙げてみよう。

(1)件名タイトルで相手をつかめ

忙しい人ほど、メールに目を通す時間は少ない。そんな相手にタイトルで内容を把握してもらうべく、タイトルに[要返信] [ご参考][アポ][召集通知]などの小見出しをつけるだけでなく、その案件に関連した日時や場所を[アポ:8/10(月)10:00-丸ノ内本社にて]といったように入れておくとわかり易い。

(2)本文は簡潔に

メールを開いて長い文章に閉口した経験のある人は多いはず。基本は5W1H。用件や依頼事項は先に記載し、背景やその後の動きなどは後段に加える。ぱっと眺められるように、一行当たり全角で30?35文字、一パラグラフ4~5行にまとめ、複数あるなら箇条書きに。一つのメールに一案件とし、可能であれば、メール全体を一画面に内容が収まる程度にまとめるのがベストだ。メール本文をスクロールして読むのは、やはり大変だからである。署名もシンプルながら付けるべきだ。受信者側が急ぎの連絡を電話でしたい時に役立つからである。

(3)CC、BCCを有効活用

通常、社内の上司や同僚にCCやBCCを使うことが一般的だが、さらに効果的に使うにはBCCなどで自分の部下に送ることで、プロジェクトへの参画意識を高めることができよう。さらに、個人情報保護法には十分留意しながら、社外関係者にもメールをCCやBCCで配信することで仕事や共同プロジェクトがスムーズに進むこともあろう。

(4)添付ファイルは必要最低限に

添付ファイルは、受信側のソフトのバージョンやソフト自体の有無に留意することが大切である。また、メールの受信者側は添付ファイルに目を通すのも億劫であったり、時間が無かったりする場合があるので、添付ファイルを付けた場合でもその主なポイントを2~3点に絞って、メール本文に書いておくことも受信者への思いやりである。

(5)顔文字は避ける

親しき仲にも礼儀あり。メールを転送して使う場合などもあるかもしれないので、顔文字は使わない方が無難である。

(図表)ビジネス文書と効果的なメール作成のポイント

ビジネス文書のポイント 効果的なメール作成のポイント
  1. (1)要点(3~5)は文書の冒頭
  2. (2)基本はやはり5W1H
  3. (3)結論ファースト
  4. (4)長文よりシンプルな記号(○、□、△、※)で文章を視覚化
  5. (5)クイックレスポンス(会議メモ、面談録は30分以内にまとめる)
  1. [1]件名タイトルで相手をつかめ
  2. [2]本文は簡潔に
  3. [3]CC,BCCを有効活用
  4. [4]添付ファイルは必要最低限に
  5. [5]顔文字は避ける

しかし、私自身、どんなに素晴らしいビジネス文書や効果的なメールよりも、一番シンプルで伝わりやすいのは「口コミ」、つまり口頭によるポイントを絞った報告(コミュニケーション)ではないかと感じている。

(※1)PHSを含む。社団法人電気通信事業者協会調べ

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