情報技術研究 IT TIME

[2007.10.26] 第3回 金融商品取引法がWebデザインに問いかけるもの
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小川 創生 [プロフィール]
 
先月(2007年9月)末に全面施行された金融商品取引法は、投資家を保護するための法制度を多岐にわたって整備している。広告等についての規制も強化されており、Web(ウェブ)もその規制の対象となっている。
金融商品の広告等では、リスクや手数料の情報を明瞭(めいりょう)かつ正確に表示しなければならず、特にリスク情報については、それ以外の事項の文字・数字のうち最大のものと著しく異ならない大きさで表示しなければならない。金融商品取引法とその関係政令によって、そのように定められている。関係各社のWebサイトをあらためて閲覧してみると、そうした広告規制への対応の様子をうかがい知ることができる。
さて、Webサイトのデザインについては、ユーザビリティやアクセシビリティの向上の重要性がかねてから言われている。ユーザビリティは、「使いやすさ」「使い勝手」等と翻訳される言葉である。アクセシビリティは、障害者や老齢者も含め様々な人が利用できる可能性を指す言葉である。利用者にとって大切な事項を分かりやすく表示するといったことは、当然ながら、ユーザビリティやアクセシビリティの主要な指針となっている。
金融商品のリスクや手数料の情報が利用者にとって大切な事項であるならば、その表示において相応のWebデザインが自ずと施されるはずである。文字のサイズは大きくする。背景色とのコントラストを保つ(たとえば背景色が白なら文字色は暗色系)。注意を促す分かりやすい画像(アイコン)等を適宜使用する。メリット情報の近くに表示してリスクとリターンの一覧性を高める。いずれも、ユーザビリティやアクセシビリティを重視した Web デザインの定石である。
だが、法施行以前の関係各社のWebサイトは、そうした点について適切なデザインが施されているとは言えない状況であった。金融商品の広告等に必要なリスク情報等を記載してはいるものの、極小文字を使用するなど不明瞭な形式で表示していたり、リスク情報等をまとめて表示するページを別途用意してリンクを張るだけで済ましていたりというような場合が多かった。 [つづき]
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