世界経済
FRBは最初の関門を乗り越えた

2015年12月18日

サマリー

FRB(連邦準備制度理事会)は、2015年12月のFOMC(連邦公開市場委員会)でついに利上げに踏み切った。重要な政策イベントとは言え、米国の利上げを巡ってこれほど論争が繰り広げられたことは過去になかった。労働生産性が低迷し、インフレ率が非常に低い中での利上げが適切であったかどうかは、歴史の判断に委ねられることになる。世界経済への影響はFRBの利上げペース次第だが、南アフリカのように通貨安から生じるインフレ圧力を軽減するため、FRBに先行して利上げを行った国がある。今後、新興国ではFRBの利上げに追随せずに資本流出と通貨安を受け入れ、景気浮揚のために利下げを行う国と、南アフリカのように景気悪化のリスクを承知しつつ、利上げによって通貨防衛とインフレ抑制を図る国とに分かれるだろう。FRBの金融引き締めを見越して新興国からすでに十分な資本流出が発生したとすれば、今回の利上げの影響は小さい。次回以降の利上げが新興国から資本流出を再加速させるトリガーとなるかどうかは、現在は低位で推移する米国のインフレと賃金動向次第ということになる。

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2016年7月7日
欧州経済・金融見通し ~英国は本当にEUを離脱するのか?~

書籍

川村 雄介 監修・著、
大和総研 著
『習近平時代の中国人民元がわかる本』

誕生から半年が過ぎようとして、“改革”に力が入る中国・習近平政権。なかでも、人民元は、中国が世界にアピールできる1つの武器となっている。本書では、人民元に対する素朴な疑問から、中国が目指す未来まで分かりやすく解説。そして、変わりゆく人民元に投資する際の留意点なども指摘している。

川村 雄介 監修・著、
大和総研 著
『ミャンマー開国 ― その経済と金融 ―』

民主化政策への転換を図り、開国したミャンマー。本書では、ミャンマーの歴史・政治体制を俯瞰し、人的資本、産業構造、対外関係、金融・財政などを統計に基づき客観的に解説、抱える課題や今後の経済発展に必要な政策についても述べています。ミャンマーをより深く理解して頂くため、多くのビジネスマンに活用して頂ければ幸いです。