世界経済
原油安は減速する世界経済にとっての朗報

サマリー

供給過剰による原油価格急落への市場の初期反応は、原油輸入国に与えるプラスの所得移転効果よりもむしろロシアなどの産出国やエネルギー産業への打撃に対する懸念として現れ、一時、主要国の株価は下落、資源国通貨は大幅に減価した。しかし原油安の効果はタイムラグを伴って原油消費国の実質所得を確実に増やす。日本の場合、原油価格を60ドル/バレル、ドル円レートを118円と仮定すると、年間の原油輸入額は約5兆円節約される。原油に連動する天然ガスやその他の石油製品を含めれば、実際の効果はさらに大きくなる。こうした所得移転効果はエネルギー効率が優れていない国ほど享受することになるだろう。他方、原油安はインフレ率を低下させるため、デフレ懸念が強まるユーロ圏ではECBに量的緩和の実施を後押し、米国ではFRBに利上げのタイミングをより慎重なものとさせる。2014年は主要国で景気見通しの下方修正が繰り返されたが、2015年は逆の展開となる可能性が高いのではないか。

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2016年7月7日
欧州経済・金融見通し ~英国は本当にEUを離脱するのか?~

書籍

川村 雄介 監修・著、
大和総研 著
『習近平時代の中国人民元がわかる本』

誕生から半年が過ぎようとして、“改革”に力が入る中国・習近平政権。なかでも、人民元は、中国が世界にアピールできる1つの武器となっている。本書では、人民元に対する素朴な疑問から、中国が目指す未来まで分かりやすく解説。そして、変わりゆく人民元に投資する際の留意点なども指摘している。

川村 雄介 監修・著、
大和総研 著
『ミャンマー開国 ― その経済と金融 ―』

民主化政策への転換を図り、開国したミャンマー。本書では、ミャンマーの歴史・政治体制を俯瞰し、人的資本、産業構造、対外関係、金融・財政などを統計に基づき客観的に解説、抱える課題や今後の経済発展に必要な政策についても述べています。ミャンマーをより深く理解して頂くため、多くのビジネスマンに活用して頂ければ幸いです。