米国経済
FOMC 政策変更を急ぐ必要はない

国際情勢などを見極める時間があるうちに課題を検討すべき

2015年1月29日

  • ニューヨークリサーチセンター シニアエコノミスト 土屋 貴裕

サマリー

◆2015年1月開催のFOMC(連邦公開市場委員会)では、事実上のゼロ金利政策の維持を決定した。声明文のうち、金融正常化に至るまで「忍耐強く」なれるという表現を維持し、3月と4月のFOMCにおける利上げ開始の可能性が低いことを示唆した。

◆声明文における経済の現状認識では、米国経済はしっかりとしたペースで加速しているとして上方修正された。雇用が増えている労働市場への評価も上方修正された一方で、エネルギー価格が低下しているインフレ動向は、慎重な表現が増えた。

◆考慮すべき情報として、労働市場と物価関連の指標と金融の動向に加えて、今回の声明文から「国際情勢」が追記された。貿易動向をはじめ、ドル高によって米国へデフレ圧力が加わることや、金融市場の混乱への警戒などが念頭にあるとみられる。

◆利上げが始まれば、FRB(連邦準備制度理事会)が保有する債券の取り扱いも注目されることになろう。2016年から本格的に満期償還を迎え、金利変動に影響を及ぼす可能性があり、技術的な話題であるが、政策効果にも直結する検討課題だと言えよう。

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