米国経済
米国経済が抱える長期的課題「財政問題」

~財政の崖を乗り越えた先にあるもの~『大和総研調査季報』 2012年秋季号(Vol.8)掲載

サマリー

目先の米国経済を見通す上で、不透明要因の一つ外患が欧州の債務問題に端を発する世界経済の減速とすれば、もう一つの要因、内憂は国内の財政問題であり、財政の崖(Fiscal Cliff)をどう乗り越えるかが焦点になっている。果たして財政の崖から転落した場合、米国経済はどの程度の悪影響を受けるだろうか。CBOによると、リーマン・ショック後のような瀕死の重傷(景気後退期間1年半)ではないものの、全治半年程度のマイナス成長は避けられないと見込まれている。

消費者や企業経営者、マーケットからすれば、ホワイトハウスや議会に崖からの転落を回避する行動をできるだけ早く取ってもらいたいだろう。だが、オバマ・民主党と共和党は、ブッシュ減税に関して富裕層の取り扱いで対立したままであり、実際の動きは選挙後になるとみられる。

また、財政の崖の問題解決は、4年連続で1兆ドル超に膨らんだ財政赤字とも密接にリンクする。両党とも財政赤字削減を主張しているが、その基本的な手法が異なっており、解決を一段と難しくしているといえよう。


大和総研 調査本部が、その長年にわたる知識と経験の蓄積を結集し、経済、金融資本市場及びそれらを取り巻く制度を含め、的確な現状分析に基づき、将来展望を踏まえた政策提言を積極的に発信していくとのコンセプトのもと、2011年1月に創刊いたしました。

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2017年9月28日
欧州経済・金融見通し ~ブレグジット交渉に行き詰る英国~

書籍

川村 雄介 監修・著、
大和総研 著
『習近平時代の中国人民元がわかる本』

誕生から半年が過ぎようとして、“改革”に力が入る中国・習近平政権。なかでも、人民元は、中国が世界にアピールできる1つの武器となっている。本書では、人民元に対する素朴な疑問から、中国が目指す未来まで分かりやすく解説。そして、変わりゆく人民元に投資する際の留意点なども指摘している。

川村 雄介 監修・著、
大和総研 著
『ミャンマー開国 ― その経済と金融 ―』

民主化政策への転換を図り、開国したミャンマー。本書では、ミャンマーの歴史・政治体制を俯瞰し、人的資本、産業構造、対外関係、金融・財政などを統計に基づき客観的に解説、抱える課題や今後の経済発展に必要な政策についても述べています。ミャンマーをより深く理解して頂くため、多くのビジネスマンに活用して頂ければ幸いです。